■BMW7シリーズ:2001年10月~2009年2月、中古車平均価格=64.4万円
ベンツSクラスとくれば、BMW7シリーズを外しちゃいけないだろう。Sクラスとは趣が少し違い、巨大サルーンとはいっても路面からのステアリングフィールがリニアに伝わってくるハンドリングカーである。
そしてなんといっても、凄いところはデザインだろう。2001年のデビュー時、BMWデザイントップのクリス・バングル氏による、鯨のようなフォルムは世界を驚かせた。
しかし、賛否両論をよんだこともたしかで、2005年には、フロントマスクを中心に改良され、実に大人しい普通のデザインになってしまった。今に通じるi-Driveや3.6L、4.4LのV8バルブトロニックエンジンなどデザイン意外にも革新=BMWを定着させたモデルである。
そのクリス・バングルデザインの7シリーズが、いまや38万円、50万円という激安価格で買えるのだからビックリ。しかも中古車大手検索サイトの中古車流通台数はたったの9台!
ちなみに中古車平均価格は64.4万円。ある意味、歴史的な意義のあるモデルがこんなに安くていいの? という感じもする。フロントマスクが普通になってしまった2005年5月以降の後期モデルは70万円~。
2001年10月登場ということで、実に20年前のモデルだから、壊れるのは当然心配だろう。エンジンやトランスミッション、電装系の整備歴をしっかり見たうえで購入を決めたい。
■BMW X5:2007年6月~2013年10月、中古車平均価格=144.5万円
BMWのスポーツアクティビティヴィークル(SAV)として登場した、X5。初代モデルの登場は、2000年10月だが、今回紹介するのは2007年6月に登場した2代目X5。
初代からのキープコンセプトだが、2代目となりさらに熟成され、BMWらしい、スポーツ走行も楽しめるSUVとなっている。3L、V6エンジンでもかなりスポーティに走ることができ、上質な乗り心地と高いハンドリング性能を両立させているところが魅力。
発売当時の新車価格は753万~1123万円。中古車平均価格は144.5万円である。2008年式で75万~89万円、2010年式以降となると100万円前後~120万円台となる。
見た目の存在感や走りのよさを考えると2代目X5が100万円ほどで買えるというのは感慨深いものがある。
■メルセデスベンツEクラス(W211型):2002年6月~2009年4月、中古車平均価格=74.2万円
個人的にはこのW211型Eクラスが今回の企画で一番のお気に入り。もちろんW124型もいいが、このW211型も完成度が高く、丸目四灯ヘッドライトやボディの作りなどは、メルセデスらしい実に秀逸なモデルである。
当時の新車価格は636.3万~1065万円。それがいまや50万円台から流通しているのだから、当時を知る筆者からしてみれば驚きである。
しかも走行距離は3万㎞台で、2006年8月にフロントグリルやバンパー、ヘッドライトを小変更した後期型のE300でも走行距離は3万㎞台で約60万円と、思わず唾を飲み込んでしまうほど欲しくなってしまった(現車を見たわけではないのでなんともいえないが……)。
なお、日本のポスト新長期規制に適合した2008年モデル以降のE320CDIについては流通台数は1台で、走行距離9.6万kmで価格は74万円。直4ディーゼルターボにはない、トルク感の豊かさとV6のディーゼルターボエンジン独特のフィーリングは素晴らしかったのを記憶している。
現実的には後期型のE300、走行距離3万㎞台で、60万~80万円といったところ。W211型に限っていえることなのかわからないが、走行距離が年式の割には5万㎞以下のクルマが多い。あまり乗らず大事にされてきたのか、車庫に放ったらかしのクルマなのか不明だが……。
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