突然ですが、最近F1観ていますか? 「マクラーレン・ホンダの全盛期は観ていた」、「佐藤琢磨が走っている頃は観ていたけど……」。そんな方も多いハズ。
2017年のF1日本GPは間近。復帰3年目を迎えるホンダF1の凱旋にも注目が集まる。そんななか日本でF1を“観る”環境がちょっと変わってきた。
文/写真:ベストカーWeb編集部
「決められた映像をみる」F1中継の常識と歴史
「F1と日本」といえば、1987年から鈴鹿での日本グランプリがスタートし、同時に地上波での全戦中継も始まった。
ちょうど第2期ホンダF1の黄金時代が重なったこともあり、『マクラーレン・ホンダ』や『セナ・プロスト』に魅せられた人も多いだろう。
ところが、2011年いっぱいで地上波でのF1中継は終了。BSでの無料中継はその後も続いたが、これも2015年シーズンをもって終了。2016年からTVでの中継はCSでの有料放送のみとなった。
F1中継といえば、コースのさまざまな場所を走る20台ものF1マシンのうち、特定のシーンを映しだし、時折オンボードカメラ(車載映像)やピットの様子を映すのが“お決まりのパターン”。
決められた1つの映像だけを、決まった時間に、TVで観るというのが常識だった。
そんなF1中継の常識が大きく変わってきている。
ドライバー、全体、ピット…3つのF1を選べる新しいスタイル
2016年から新たに日本でのF1中継を始めたのがDAZN(ダ・ゾーン)という動画配信サービスだ。
ドイツ、スイスなどに次いで日本でもサービスが始まり、F1だけでなく、欧州サッカーやJリーグ、野球ではカープ、ベイスターズの主催試合も配信。スマホやPCはもちろん、TVの大画面でも各種スポーツを視聴可能だ。
DAZNのF1中継は、“今までのF1中継”とかなり違う。
10月2日、DAZNが主催するF1マレーシアGPのパブリックビューイングイベントが東京・銀座のGINZA PLACEで開催。筆者が取材に足を運ぶと、忽然と目の前に現われたのは3つの大画面だった。
中央の画面には見慣れた中継映像が映し出されるが、面白いのは左右の画面。左にはドライバーのオンボード映像、右の画面にはピットレーンの様子とともに、順位などのデータ類とF1チームやドライバー等がSNSで発信した投稿が表示される。3つの画面に、同時にすべて違う映像が流れているのだ。
例えば、通常の全体映像をTVで観ながら、同時にランダムで表示されるオンボード映像をスマホやiPadで観ることもできるし、順位やピット回数などのデータもチェックできる。
今回のイベントと同じように、DAZNのユーザーは誰でも観たい映像を選べる。1つの画面を選べるだけでなく、同時に他デバイスで2画面表示することも可能なのだ。
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