2018年1月に開催されたデトロイトショーに、レクサスの「LF-1リミットレス」が出品された。レクサスによれば、このモデルはレクサスの次世代デザインの可能性を示しており、「鍛え抜かれた日本刀」にインスピレーションを得たそう。
サイズからいってこの「LF-1リミットレス」はレクサスの最高級SUV「LX」の次期型デザインスタディモデルであることは明らかだ。
次期LXといえばそれはすなわち(プラットフォームを共有する)ランドクルーザーの次期型でもある。
現行型LXおよび現行型ランドクルーザーの登場は2007年であり(LXの日本発売は2015年から)、すでに11年が経過した。
アメリカを筆頭に世界100カ国でヒットしているこのモデル、次期型の発表発売は意外と早そう。本稿ではこのコンセプトモデルの詳細を紹介したい。
文:べストカー編集部
ベストカー2018年2月26日号「デトロイトショーで日本車【華】開く」より
■世界的ブームのなかで最激戦区となる最高級カテゴリー
2018年1月14〜29日の日程で開催された米デトロイトショーには、多くの日本車が登場した。
その中でも最も注目されたブースのひとつがレクサス。
レクサスは次世代のフラッグシップ・クロスオーバーを提案する「レクサスLF-1リミットレス」を世界初公開した。
世界的なクロスオーバーSUVブームの中で、このモデルが属す高級SUVは最激戦区のひとつ。
2016年にはベントレーが同ブランド初のSUV「ベンティガ」を発表、今年に入ってランボルギーニが「ウルス」を正式発表し、さらにロールスロイスがこれまた同ブランド初のSUVを今夏発表する(日本導入は年内)とアナウンスした(車名は「カリナン」)。
その中で、レクサスが最高級SUVのコンセプトカーを発表したわけだ。それはもう注目しないわけにはいかない。
■デザインモチーフは「日本刀」
ではこのコンセプトカーのデザインとサイズを見ていこう。
「LF-1リミットレス」は長いノーズ、後方に構えたキャビン、クロスオーバーでありながら重心を低く感じさせるボディで、(最高級サルーンである)LSをクロスオーバー化したようなデザインだ。
ボディサイズは全長5014×全幅1986×全高1605mm、ホイールベースは2974mmと公式にアナウンスされており、現行LXの全長5080×全幅1980×全高1910mm、ホイールベース2850mmよりも若干大きく、ロー&ワイドなボディを持つ。
ノーズが長く、タイヤが大きく、特徴的なサイドラインを持つため、パッと見はちょっと車高の高いクーペにも見えるシルエットが印象的。
「日本刀にインスピレーションを得た」と発表資料にあるように、ソリッドな印象を持つフロントマスク、何はともあれガバッと開いたグリルが最大の特徴となる。
こうしたデザインテイストが昨今のレクサス車のブームであり、それが次期LXにも、そして次期ランクルにも取り入れられるということか。
高級車らしく自動運転技術の搭載もアナウンスされており、「ショーファーモード」を選べば目的地までの運転操作を車両側が担ってくれるそう。
レクサスは(トヨタブランドと同じく)2025年頃までに、全世界に展開するすべてのモデルに電動専用車や電動グレードを設定する計画を立てているが、この「LF-1リミットレス」はガソリンエンジンやハイブリッドだけでなく、PHVやEV、FCVを含めたパワートレーンの搭載を想定しているとのこと。
レクサスLXおよびランドクルーザーの現行型パワートレーンはV8のガソリン&ディーゼルのみだが、当然次期型はハイブリッド仕様が用意されるわけだ。
現行型ランドクルーザーは、売れ筋グレードの「AX Gセレクション」が586万80円、レクサスLXの570「8人乗り」は1115万円となる。新型はランクルが650万円級、レクサスは1300万円級になるだろう(うーん、高い……)。
登場予想時期はずばり2020年頃。2019年の東京モーターショーにはより具体的な市販前提モデルが登場することを期待したい。
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