今年のNYショーにて、近々日本市場に発売される3台のSUVが発表されました。
トヨタ新型RAV4、スバル新型フォレスター、そしてキャデラックXT4です。いずれもサイズやエンジンラインアップが近いモデルで、これからのSUVの中心となっていく予感があるクルマです。
これらのモデルを実際にNYで取材してきた石川真禧照氏に紹介してもらいます。
(※一部勘違いによる誤記がありましたので訂正いたします。申し訳ありませんでした。2018.3.8 18:30)
文:石川真禧照
■「隙間」を埋める、「ちょうどいいサイズ」のSUV
ロサンゼルスやデトロイトのモーターショーに比べれば、規模は小さいニューヨークショーだが、アメリカの首都ワシントンに近い場所なだけに、全米の注目度は高い。
地元北米メーカーの力が入るだけでなく、日本メーカーもその存在をアピールするために話題になるモデルを投入してくる。
今回も日本メーカーはスズキ、ダイハツが参加しないだけ。レクサス、インフィニティ、アキュラなど日本のプレミアムブランドも肩を並べて参加していた。
北米、それも東海岸でのショーは、日本車が優位の西海岸のショーに比べ、ビッグサイズのSUVだけのフロアがあるなど、アメリカらしい展示も目につく。
その中で、今回は全長4.6m前後のSUVのニューモデルが北米、日本メーカーから発表されるなど、これまでにないカテゴリーでの新車合戦が目についた。
アメリカのSUVというと、ビッグサイズのピックアップトラックやキャデラック・エスカレードやシボレー・タホのような全長5mオーバー、全幅2mオーバーのクルマが主流だ。
実際にニューヨークの街中でもこのテのSUVは、セダンよりも多く見かける。
このような流れのなかで、今回、ミドルクラスに近いコンパクトSUVが3車も同時デビューしたことに注目した。
アメリカ勢ではキャデラックXT4、日本勢はトヨタが新型RAV4、スバルが新型フォレスターをそれぞれフルチェンジさせて、出展してきた。
期せずして、(それぞれのブランドで北米市場のトップセールスを狙う)全長4.6m前後のSUVが日米から登場したわけだ。この4.6m前後のボディをもつSUVというのは、意外にこれまでのモデルにはなかった。
ホンダCR-VやメルセデスベンツGLC、アウディQ5などは4.7mに近いサイズだし、トヨタC-HR、日産ジューク、レクサスUX、三菱エクリプスクロスは、それよりツーサイズ小さく全長4.5m前後のクラスになる。
SUVカテゴリーのクルマは、日本だけでなく、北米や欧州でも人気の車種だけに、ニューモデルを投入すれば人気車種になる、というケースが相次いでいる。それだけに、自動車メーカーにとっては、“オイシイ”カテゴリーでもある。
当然、キメ細かい車種区分で、少しでも多くのユーザー心をつかまえることができるわけだ。だからこそ、各社は、ニッチな領域を求めて、次々とニューモデルを投入してきたのだ。
3列シートも可能な4.7mクラスとリアシートは狭いが使い勝手のいい4.5mクラスの中間の4.6mクラスは、広めの室内と荷室の使い勝手のよさを可能にしている。
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