2013年8月中旬、アメリカのイベントにて、M3クーペの後継車、「M4クーペ・コンセプト」が姿を現わした、来年市販型がデビュー予定というタイミングでの登場。モータージャーナリスト 木村 宏氏が届けてくれたその様子をプレイバック。(本稿は「ベストカー」2013年10月10日号に掲載した記事の再録版となります)
文、写真:木村 宏
■カーボン製パーツを多用 エンジンは3L直6へ
BMWは8月中旬にアメリカ西海岸モントレーで開催された「ペブルビーチ・クラシックカー・コンテスト」のサポートイベントにおいて、M3クーペの後継車、M4クーペ・コンセプトを発表した。
M4は、3シリーズのクーペバージョンが4シリーズとモデル名が変わったので必然的にM4となっている。
今回「コンセプト」と名付けられているが、来年中に発売される量産型のスタイリングの方向性を示したデザイン・スタディである。
そのため、残念ながら気になるパワートレーンやシャシー・テクノロジーに関する詳細は明らかにされていない。
しかし、噂によれば4L、V8に代わって、3L、直列6気筒へとダウンサイジング。しかし最高出力は450psとV8を凌駕する数値に達しているといわれる。
BMWグループのデザインを統括するアドリアン・ファン・ホーイドンク氏は、
「Mモデルにおけるデザインは、機能を表現しています。それぞれのディテールはBMW Mハイパフォーマンス・コンセプトの技術的な要求に基づいてデザインされているのです。そしてそのルーツはサーキットにあります」
と語る。
ゴールド系の「アルム・ダスト」のボディカラーが妖艶なこのM4コンセプトは、大きな開口部を持ち、両サイドに「エアカーテン」と呼ばれる縦柄のエアベントを備えたフロントバンパーやパワードームを持つボンネットフード、ブラックのツインバーが特徴的なキドニーグリル、専用形状のエアブレーザー、リップスポイラー形状のトランクリッド、ディフューザーと一体のリアバンパー、CFRP製ツインテールパイプを持つエキゾーストシステムなどにより、非常に力強くスポーティなルックスとなっている。
またCFRP製のフロントスプリッターとルーフ、ディフューザーを採用し、さらなる軽量化と低重心化も達成している。
足回りにはブラックのツインスポークデザインが特徴的な20インチの軽量アルミホイールを装着しているほか、Mカーボンセラミックブレーキシステムが奢られ、卓越した走りを予感させるエクステリアとなっている。
BMW M社のCEOであるDr.フリードリヒ・ニチュケは、「M4クーペコンセプトは理想的なフォルムでBMW Mのフィロソフィを表現している。モータースポーツの遺伝子と日常への適合性を、極めてエモーショナルに融合したコンセプトカーです。来年初頭のデトロイトショーでは市販タイプをご覧にいれますよ!」。
M4クーペも従来のM3と同様にハイエンドスポーツサルーンにふさわしいテクノロジーがふんだんに盛り込まれたモデルとなるはずだ。
(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)
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