まるで読んだ自分が運転しているかのような気分にさせてくれる試乗レポートを届けてくれる武井寛史氏。年間、数えきれないほど多くのクルマに乗る武井氏が選ぶ「2024年に乗ったクルマのなかでベストな一台」とは!?
※本稿は2024年12月のものです
文:武井寛史/写真:ホンダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年1月26日号
武井寛史氏が選んだ「2024年に乗った最高のクルマ」……ホンダ NSXタイプR
2024年も新旧のクルマに試乗させてもらった。なかでも最も印象に残っているのは、ENKEIさんが所有するNSXタイプR。
試乗したのは1993年式。すでに31年も経過しているけど、いつでも走れる状態で保管されている個体。ちなみにタイプRに装着されるホイールは、NSX開発チームと共同製造したENKEIのノウハウが詰まった軽量ホイールだ。
乗ってみて何が楽しいかというと、エンジンフィーリングとトランスミッションの操作性。チタン製のシフトノブは、ストロークが短く、まるでフォーミュラマシン。
さらにV型6気筒の自然吸気エンジンのアクセルを踏み込むと、ご機嫌なエキゾースト音とともに空気を切り裂いて疾走する。高回転域に入るとVTECが作動して、鋭い加速に変化する感覚は、今でも色あせない魅力がある。
タイプRは全体的にスタビリティが高く、急加速やフルブレーキングにおいても常にタイヤが路面を捉える感覚があるから、運転する楽しさに満ちていた。正直、第二世代NSXは機械に乗せられている感じだけど、初代NSXタイプRは、生き物を操るような奥深さがあった。
【画像ギャラリー】生き物を操るような奥深さが最高!! 武井寛史氏が選んだ「2024年に乗ったベストな一台」はホンダ NSXタイプR(16枚)画像ギャラリー


















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