[ホンダ青山ビル]に憧れを持った少年の実話!! まもなくお別れとか超~寂しい

[ホンダ青山ビル]に憧れを持った少年の実話!! まもなくお別れとか超~寂しい

 2025年3月31日をもって休館が決まったホンダ青山本社ビル。理由は建て替え工事のためだが、筆者にとってホンダ青山本社ビルとは非常に縁が深い。なぜなら出会いは、小学校1年生の時まで遡るからだ。

文:ベストカーWeb編集部 鈴村朋己/写真:ベストカーWeb編集部

2025年3月31日で休館するホンダ青山本社ビル
【画像ギャラリー】日本未導入モデルから伝説のF1マシンまで!! ホンダ青山本社ビルに展示された名車たちを大放出!!!!!(27枚)画像ギャラリー

出会いはバーチャルの世界

2025年3月31日で休館するホンダ青山本社ビル
2025年3月31日で休館するホンダ青山本社ビル

 小学校1年生だった頃、レースゲームの「グランツーリスモ4」をクリスマスプレゼントとして受け取った。その日からクラスメイトがカードゲームに熱中しているなか、自分はグランツーリスモ4に夢中になっていた。

 子ども向けのゲームではないため、当時7歳だった自分には難易度が高く、上手くコントロールできない時もあった。その度に涙を流しては母親に「泣くくらいなら辞めてしまいなさい」と注意を受けた。

 それが悔しくて、家庭で定められていた「ゲームは1日1時間」のルールもしっかりと守りながら、日々腕を磨いた。三重県津市で生活を送っていた自分にとって、実際にマラソンでも走ったことがある鈴鹿サーキットをドライブできた時は、感動で涙が溢れた。

 グランツーリスモシリーズには、鈴鹿サーキットをはじめとするリアルサーキットのほか、ゲーム内だけのオリジナルサーキットやコースも収録されている。そのなかで自分は、東京ルート246が大のお気に入りだった。

 東京ルート246は、東京・国道246号線青山付近を舞台にした市街地コース。グランツーリスモ3から6まで収録されており、掲げられている看板や施設はそのまま再現されている。当然、ホンダ青山本社ビルの姿もあった。

 リアル東京ルート246とホンダ青山本社ビルに自らの足を踏み入れたい。親父がホンダ好きだった影響もどっぷりと受けた自分が、ゲーム内でNSXタイプRをドライブしながら思っていたことで、いつしか憧れの場所となっていたのだ。

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ゲームの世界で見た景色を前に感極まる

初めて訪れた際に出迎えたくれたのがサーマルオレンジパールのNSX
初めて訪れた際に出迎えたくれたのがサーマルオレンジパールのNSX

 それから長い年月が経ち、東京を訪れる機会が巡ってきた。21歳大学3年生の冬、2019年の1月のことである。東京を訪れた際はどこへ行くのか? 

 浅草雷門、東京タワー、スクランブル交差点と数ある選択肢があるなか、自分の答えはただひとつ。ホンダ青山本社ビル一択だった。行き道は夜行バスに揺られながら、ワクワクが止まらない。心臓のスピードはフルスロットルだ。

 青山一丁目駅についた瞬間、ゲームの世界で見た景色が広がっていた。感動のあまり、その場に立ちすくんだ。まるで時間が止まっているかのように頭がボーっとする。ついに、憧れ続けていた場所にたどり着くことができたのだ。なんて素晴らしいんだろう。

 幸せホルモンが溢れまくり、ニコニコが止まらない自分。ビルに入ると、大好きなNSXが展示されていて、テンションはマックスに。フーといいため息が出まくった。

カフェスペースで注文したホットコーヒの味は忘れられない
カフェスペースで注文したホットコーヒの味は忘れられない

 その後、カフェスペースでコーヒーを注文し、リラックスしながらウェルカムプラザを見回した。コーヒーのテイストはコクがあって絶品。いつか絶対に再訪しようと心に誓い、青山ビルを後にした。

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仕事で憧れの場所を訪れることができる喜び

F1ドライバー角田裕毅の取材会も実施された
F1ドライバー角田裕毅の取材会も実施された

 大学を卒業後上京が決まった自分は、自動車メディアの編集者として社会人デビューを果たした。憧れだった青山ビルへは広報車の引き取りと返却、発表会や取材会で何度も何度も訪れた。きっと縁があったのだろう。

地下3Fに地下3Fに設置されているヒバの大樽
地下3Fに地下3Fに設置されているヒバの大樽

 2025年3月31日をもって、建て替え工事のために一度取り壊されてしまうのは非常に残念だけれど、最後の最後に地下3Fに巨大な樽があることや、クルマ作りと同様のMM思想が採用されていたりと、青山ビルを深く知ることができたのはかけがえのない思い出だ。

 自分にとって、青山ビルは甘酸っぱい思い出を提供してくれた青春そのもの。2030年、リニューアルした青山ビルを拝むときには、今よりアダルトになって、成長した姿でご挨拶したいと思う。

 また会う日まで。いつかまたここで。See you again.

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