「納車が1年待ち」「ちょい乗りで下取りが新車より高い」などなど、ジムニーに関する噂は多いが、実際はどうなのだろうか? リアルオーナーに尋ねてみた。現在、ジムニーシリーズを買いたいと思ってる人は…ぜひ参考にしてみてはいかがだろうか。
文&写真:高橋 満
納車1年待ちは知っていたが購入を決意
私の自宅前の道は、5ナンバー車がミラーを畳んでギリギリ通れるくらい狭い。クルマが肥大化していく昨今、どんどん選択肢が減っているのが悩みの種だ。
2014年にフィアット 500を買ったが、以降は自宅前の道を通れるサイズで欲しいクルマがなかなか現れず、500に10年以上乗り続けている。いや、正直に言うと、欲しいクルマは2018年に現れた。約20年ぶりにモデルチェンジしたJB64型ジムニーだ。
ジムニーが登場した際に考えたのは「しばらくすればワイルドウインドやランドベンチャーが出るはず。そうしたら買おう」ということ。しかし、一向に出る気配がない。当然である。ジムニー&シエラは1年以上の納車待ちがずっと続いている状態。
そんな中で突然お得な特別仕様車を出したら、すでに注文した客が大暴れするのが目に見えている。「待っていても無駄だな。よし、ジムニーを買おう!」こう決心したのは2022年の秋だった。
【画像ギャラリー】これは失敗!! ジムニーオーナーが装着後に後悔した社外品がコレ!!(7枚)画像ギャラリーさすがジムニー、新車の値引きはゼロ!!
ジムニーとハイエースだけは新車を買ったほうが得。これが私の持論だ。両車の中古車はとにかく値落ちしない。そこそこの年式でかなりの距離を走っているものでも驚くほど高値で売られている。
これなら新車を買ったほうがいい。中古車情報誌を眺めているといつもこの結論に至ってしまう。あらためて見ても、数年落ちの中古車なのに新車と変わらない値段だ。
「仕方ないな。納車待ちの列に並ぶか」スズキのディーラーに足を運ぶと「今だと1年半ほどお待ちいただくことになります」という。
何度も記事を書いてわかってはいたが、直にこの言葉を聞くと一瞬躊躇する。でも仕方ない。その場で注文を入れることにした。困ったのは値引き交渉。実は私はこれまで乗ってきた10台のクルマがすべて中古車だったので、一度も新車の値引き交渉をしたことがなかったのだ。
「ところで、値引きはどのくらい……」恐る恐る聞くと、営業担当はニコッと笑い、「ジムニーではそのようなことをしていないんですよ」と一蹴。かくして人生初の新車をオーダーが完了した。
本当に1年で納車されたジムニー、もちろん大満足なのだが…
オーダーしたのはXCの5MT。色はミディアムグレーと迷った末にジャングルグリーンを選んだ。
ちなみにフィアット500だが、すでにローンは完済。家の前の道は狭いものの、駐車場は中途半端に長さがあるので、軽なら強引に止められなくはない。そこでフィアットを残したままジムニーを増車することに。
初の新車、初の軽自動車、初のMT車、初の2台持ちと、初づくしだ。ディーラーからは3ヵ月に1度ほど「納車状況、変わらないですねえ」と連絡がくる。
しかし9月中旬、突然電話があり「来月上旬に納車できそうです!」という。慌てて残金を支払い、警察署で車庫証明を取得。晴れて2023年10月、1年待ちでジムニーが納車された。
納車後はいたって快適だ。特にどこかが調子悪くなることもなく(当たり前だ)、取材の足として活用してきた。













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