すでに忘れている人も多いと思うが、一昨年の冬、2014年は「10年に一度の豪雪」と言われるほどに多くの雪害が発生した。
今冬も地域によってはすでに予想外の積雪があったところもある。やはりこの時期、突然の雪にはしっかり備えておきたい。本記事では、雪のときに心強いSUVについて検証してみる。
文:渡辺陽一郎
ベストカープラス2016年12月18日号
冬に効く四駆SUV(2.5Lオーバー編)
今日の国産SUVには、ミドルサイズ以下のシティ派が多い。エンジンの排気量も大半が2.5L以下に収まる。だからLサイズのSUVは少数派だが、個性的な車種がそろう。
その典型がFJクルーザーだ。北米向けのオフロードSUVで4WDはパートタイム式。カーブを曲がる時に前後輪の回転数を調節する機能を備えないから、舗装路は後輪駆動の2WDで走る。
そのかわり直結式の4WDは駆動力の伝達効率が高い。最低地上高も230mmの余裕があるから、悪路にはきわめて強い。V型6気筒の4Lエンジンも悪路走行に適する。
このFJクルーザーとプラットフォームなどを共通化したのがランドクルーザープラドだ。以前はFJクルーザーと同じ4Lのガソリンエンジンを用意したが、今は2.8Lのクリーンディーゼルターボに切り替わり、また2.7Lのガソリンモデルも踏襲している。
4WDにはセンターデフを備えるから、舗装路でも4輪を駆動できる。FJクルーザーと同じく駆動力を高める副変速機も備わり、足まわりの伸縮性も優れているから悪路に強い。そのいっぽうで舗装路の走行安定性も良好だ。
さてもう一台紹介しよう。前輪駆動ベースのシティ派では、ハイブリッドのレクサスRX450hを取り上げる。JC08モードは4WDで18.8km/Lと良好だ。
後輪をモーターで駆動するハイブリッドならではの4WDだから、抵抗が少なく減速時の発電を前後のモーターで行える。そのために2WDと同じ燃費数値になった。
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