新車を買おうと考えている時にカタログ燃費をチェックしているだろうか? 新車購入時に燃費を気にする人は昔に比べると、少なくなったように感じる。
かつては、ハイブリッドのプリウスとフィット、軽自動車ではミライースとアルトエコなど、燃費競争が激しく、まさに追いつき追い越せという状況だった。
ところが、最近のカタログを見ると、2019年あたりからWLTCとJC08、両方のモード燃費の表示が混ざり合ってしまい、ユーザーにとって燃費が比較しづらくなってきた。
こうした状況のなかで、2020年2月10日に発売される、新型ヤリスのWLTC燃費が36.0km/Lと公表され、市販車NO.1を達成したことがわかった。
ちなみに最大のライバル、新型フィットが2020年2月14日に発売予定となっているが、こちらはWLTCモード燃費は未公表となっている。
では、いったい、今WLTC燃費のいいクルマは何なのか? WLTC燃費のいいクルマ・ランキングを公開!
文/岩尾信哉
写真/ベストカー編集部 ベストカーWEB編集部
【画像ギャラリー】WLTCモード燃費4~10位にランクインしたクルマ7台の詳細写真
WLTCとJC08、両方の燃費データが混在もしくは片方のみ
最近の話題としては、トヨタのカローラスポーツのWLTC燃費30.0km/Lを超えて2020年2月10日発売予定のヤリスが、WLTCモード36.0km/Lを達成した。
一方、直接的なライバルとなるホンダの新型フィットは正式発売が2020年2月14日の予定なので、国土交通省の型式認定前のために燃費データがまだ明らかになっていないのが惜しいところだ。
乗用車の燃費や排ガスの測定モードは、日本独自のJC08モードが2008年から導入されてきた。
2018年10月以降の新型車からは、世界的に統一された燃費試験法であるWLTC Worldwide harmonized Light duty driving Test Cycle)の燃費モードの計測値が採用されることになった。
WLTCモードで燃費を測定した車両は、WLTC モードの総合燃費値とともに、市街地、郊外、高速道路の各走行モードをカタログや展示車に表示することが求められている。
市街地モード:信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定
郊外モード:信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定
高速道路モード:高速道路等での走行を想定
※詳しくは以下の記事を参照してもらいたい。
燃費値がいきなり悪化!? 10月1日から導入される新燃費表示「WLTCモード」何が変わる?
確認しておきたいのは、継続して生産されているモデルであっても、2020年9月1日以降はWLTCモードの表示が義務化されているので、そこまで販売する予定であれば、マイナーチェンジなどに合わせてWLTCモードに燃費データを変更していくことになる。
自動車メーカー(と輸入車インポーター)がWLTCでの燃費の計測を実施すれば表示を変えるタイミングは選択できるとはいっても、カタログ燃費(燃費表示値)と呼ばれるだけあって、カタログなどの“刷り物”を含めて示されるわけだから、さまざまな手間とコストがかかることになる。さらに併記するかどうかは各メーカー/インポーターの判断に依るのだから、話がややこしい。
具体的な燃費への影響を考えれば、ハイブリッド車ではコールドスタートによる電動走行後の暖機が、高速走行の増加などが不利に働く要素がある。
それでも、以下のトップ10を見ればわかるように、当然とはいえ、ハイブリッド車の優位性は動かないようだ。
なお、今回取り上げたモデルの仕様は基本的に前輪駆動と考えていただきたい。いうまでもなく、トヨタ車のトランスミッションは「THS-II」ハイブリッドシステム(電気式CVTとも呼ばれる)となる。
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