ベストカー本誌の過去記事から名企画・歴史的記事をご紹介する「ベストカーアーカイブ」。今回は2013年の企画「BC燃費調査隊が行く!!!」より、カローラアクシオハイブリッド、フィールダーハイブリッド、とプリウスの燃費対決をプレイバック!(本稿は「ベストカー」2013年10月10日号に掲載した記事の再録版となります)
文:永田恵一、編集部
カローラアクシオHVとフィールダーHVはテストでもプリウスを上回るのか?
最後のお題は「カローラのアクシオハイブリッドとフィールダーハイブリッドの燃費はどちらが上か?」というミッションだ。
2013年8月6日にデビューしたトヨタハイブリッドモデルの最新車ということで、セダンの「アクシオ」とワゴンの「フィールダー」のハイブリッド車を用意。
グレードはアクシオが「ハイブリッドG」で、フィールダーのほうは特別仕様車の「ハイブリッドGエアロツアラーW×B」。いずれもJC08モード燃費は33.0km/Lと変わらず。
さらにモデル後期にさしかかっているとはいえ、依然としてトヨタハイブリッドモデルの中核であるプリウスも用意。こちらのグレードは「Gツーリングセレクション・レザーパッケージ」(JC08モード燃費30.4km/L)だ。
以上、カローラのハイブリッド2台とプリウスの計3台でベストカーおなじみの往復約250kmコースを走行することにした。
都心の千代田区九段を起点に、首都高から東名高速に入り、御殿場ICで降りた後に篭坂峠経由の一般道を走行し、山中湖畔を抜けて河口湖ICから中央道に乗り、首都高に入ってベストカー編集部のある文京区音羽に戻ってくるというもの。
走行条件としてエアコンはオン、高速走行時にアベレージスピードを100km/hに設定し、流れによっては+αの速度までOKとした。
ドライバーは本誌ワタナベとフルカワに、特別燃費調査隊員のナガタ(永田恵一)を加えた3人で、3人がすべてのクルマを運転するように適宜ドライバーを入れ替えてテストにあたった。
以下、ナガタによる3車の燃費走行インプレッションをお届けする。
* * *
トヨタ カローラアクシオHV
アクアに比べモーターをより積極的に使っているようで、モーターのみでスタートしてからエンジンがかかるまでの時間がアクアより長くなっているように感じられた。
公式な発表はないが、フィットHVへの対抗策として近々一部変更を受けるアクアの改良ポイント(制御関係が主といわれている)が先行して盛り込まれているのかもしれない。
スタート時や追い越し加速時の瞬発力は「想定していたイメージより速い」と感じられるレベル。アクシオのなかで例えるなら、1.6Lエンジン搭載車があるような感覚だ。
しかし、クルマ全体の仕上がりはイマイチだった。具体的には個体差なのかもしれないが、荒れた路面でピシピシ、カタカタという低級音が聞こえたり、定速走行中にアクセルを踏み込みモーターのアシストが入った際のモーターの音が耳につきやすいのに加え、乗り心地でも上下動の収まりが悪く不快に感じられた。
注目の実燃費はJC08モード燃費と同様にプリウスを上回った。燃費の傾向としては、上り坂が多い燃費計測コースの中間点となる山中湖までは、プリウスに比べてモーターとバッテリーの容量が少ないため差は小さかった。
しかし、下り坂が多く負荷の少ない山中湖からベストカー編集部までの区間ではプリウスより260kg軽い車重が有利に働いたようだ。












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