テスラ? シボレー? はたまたジープ!? 自動車評論家おすすめするアメリカ車たち

テスラ? シボレー? はたまたジープ!? 自動車評論家おすすめするアメリカ車たち

 「日本はアメリカ車を売る気がない」と懐疑的なトランプ大統領。「その前に買う気にさせるアメ車を売ってくれよ」と言いたくなるが、評論家たちはアメ車をどう見ているのか? 鈴木直也氏、国沢光宏氏、渡辺陽一郎氏におすすめのアメ車をきいてみた!!

※本稿は2025年5月のものです
文:鈴木直也、国沢光宏、渡辺陽一郎/写真:ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年6月10日号

【画像ギャラリー】昔はオトナたちの憧れでした……3人の自動車評論家がおすすめする日本に正規輸入されているアメリカ車(24枚)画像ギャラリー

鈴木直也氏おすすめのアメ車:テスラ モデルY

鈴木直也氏おすすめのアメ車はテスラ モデルY。モデル3ベースのクロスオーバーSUV。価格はRWDが558万7000円、ロングレンジAWDが647万6000円
鈴木直也氏おすすめのアメ車はテスラ モデルY。モデル3ベースのクロスオーバーSUV。価格はRWDが558万7000円、ロングレンジAWDが647万6000円

 2024年度の日本のEV販売比率は1.6%ほどで、そのなかで圧倒的なベストセラーが日産 サクラ。要するに、日本人はまだEVに関しては懐疑的な人が多いということだ。

 だからこそ、どうせEVを買うなら世界のベストセラーであるテスラモデルYに乗ってみるのが正解。航続距離、充電環境の便利さ、そしてADAS系の先進度など、テスラは実際に乗ってみないとわからないことが多い。

 今回の括りでは、“アメ車”のなかで一番のお薦めとなったが、皮肉なことに日本仕様のテスラは中国生産。それでも、EVガラパゴスの日本で最も刺激的なEVとして、チャンスがあったら乗るべきクルマだと思う。

 次点はジープ ラングラー。タフでマッチョな伝統的アメ車の価値観がそのまま凍結保存されたようなクルマ。これに乗ると、中西部の保守的アメリカ人の価値観が日本人とぜんぜん違うことがわかる。

国沢光宏氏おすすめのアメ車:シボレー カマロ

国沢光宏氏おすすめのアメ車はシボレー カマロ。6.2L・V8と2Lターボのクーペ、2Lターボのコンバーチブルを設定
国沢光宏氏おすすめのアメ車はシボレー カマロ。6.2L・V8と2Lターボのクーペ、2Lターボのコンバーチブルを設定

 現在日本で買える正規のアメリカ生産車はテスラを除くと4モデルしかない。この中から選ぶならカマロしかあるまい!

 というか、コルベットやエスカレードやラングラーは高いしデカいしで、使い勝手が悪いです。カマロなら少し頑張れば足として使えそう。

 ベースグレードのエンジンは2L・4気筒ターボなので、自動車税は年間3万9500円とリーズナブル。長く乗ることだって可能だ。

 ナニを隠そうホンキで何度か買おうと考えたことがある。円高の時なら400万円代ですから。

 ディーラーに行き、もしファイナルエディションしか残ってないと言われたなら6.2L・V8エンジン車になり、940万円である。どひゃ~。といってもカマロだって本国じゃ生産を終えているため、在庫車のみ。売り切れたらアメリカ生産車を日本で買うのって事実上無理です。次点はコルベット。

渡辺陽一郎氏おすすめのアメ車:ジープ ラングラー

渡辺陽一郎氏おすすめのアメ車はジープ ラングラー。ラダーフレーム構造を持つジープ伝統の本格オフローダー。パワーユニットは2LターボとそのPHEV。価格帯は799万~1030万円
渡辺陽一郎氏おすすめのアメ車はジープ ラングラー。ラダーフレーム構造を持つジープ伝統の本格オフローダー。パワーユニットは2LターボとそのPHEV。価格帯は799万~1030万円

 日本におけるアメ車のイメージは、50年前と同じだ。ボディが大きくて存在感も強く、大雑把なクルマ作りに魅力がある。緻密なドイツ車や経済的な日本車の要素が入ると、アメ車濃度を下げてしまう。

 このアメ車らしさを今に伝えるのがジープ ラングラーだ。ボディサイズは全長が4870mm、全幅は1895mmだから、今のSUVでは特に大きくはない。

 エンジンは直列4気筒2Lターボと寂しいが、デザインは基本的に第二次世界大戦で活躍したミリタリージープの流れを汲む。悪路走破性も高く、ジープらしさが濃厚だ。耐久性を重視したクルマ作りには、大雑把なアメ車らしさも感じる。

 次点はシボレー カマロだ。フォード マスタングやダッジ チャレンジャーが正規輸入されず、購入しやすいアメリカンスポーツはカマロのみである。

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