交換やメンテナンスが必要なパーツといえば、タイヤやエンジンオイル、バッテリーやワイパー、もっと言うとエンジン冷却水やブレーキフルード、タイミングベルト等々、挙げればキリがなく、そのどれもが、重要なパーツである。
その中でも、故障したら危険なものTOPは「ブレーキ」であろう。
そんなクルマの最重要パーツである「ブレーキ」からの異常サインのひとつに、ブレーキ踏みつけ時の「ガタガタ音」がある。
ブレーキを踏んだ際、「ガタガタ」という音とともに、異常振動を感じることがあれば、あなたの愛車はすでに危ない状態かもしれない。
文:吉川賢一、写真:ベストカー編集部
ブレーキペダルからのガタガタ振動はクルマからの「危険サイン」
サスペンションやタイヤなどに不備がないのに、ブレーキング時に、ブレーキペダルや車のフロアがガタガタと振動する現象は、「ブレーキジャダー(Brake judder)」と呼ばれる。
「judder」とは「揺れる」という意味であり、日本ではこの「ブレーキジャダー」のように、クルマにおける異常振動を表す言葉として用いられている。
ステアリングホイールが回転方向に振動する「ステアリングシミー(Steering shimmy、「shimmy」=「振動」)」を伴うこともある。
一般的に、ブレーキジャダーの原因は、ブレーキのディスクローターが何らかの原因で歪んだり、厚みが不均一になったことで、減速時に発生する制動トルクが変動し、これが振動となってしまうことにより発生する。
ディスクローターは車輪と一緒に回転するため、この振動は、周期的に発生する。これがサスペンションと共振現象を起こして、振動が増幅され、車体のフロアやステアリングラックを伝わり、ブレーキペダルやステアリングホイールに異常が現れる。
ブレーキジャダーが発生してしまうと、異常な振動に加えて、ペダルを踏み込んでもブレーキが効きにくくなり、制動距離が伸びる。
コーナーを曲がる際、コーナー手前でいつも通りのブレーキングをして減速しようとしても、減速できずに、オーバースピードとなり、コーナーで膨らんでしまうことも考えられ、大変危険だ。
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