「ETCゲートが開かない……!」そんなヒヤッとする経験をしたこと、ありませんか? 実はその原因、真夏の車内温度とETCカードの取り扱いにあるかもしれません。カードを挿したままにする? 抜いておく? どっちが安全でトラブルを防げるのか。ドライバーなら知っておきたいETCカードの真夏対策を、ベストカーWebがわかりやすく解説します!
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(トビラ写真:ふわしん@Adobe Stock)
ETCゲートが開かない最大の原因は「カードの挿し忘れ」だけじゃない!
JAFの調査によれば、有料道路でETCゲートが開かない原因のうち、約65%がカードの挿し忘れ・挿し込み不足が原因とのこと。「サービスエリアでカードを抜いたまま走ってしまった」なんて経験、ありませんか?
また約33%はETC非搭載の車両の誤進入で、残りがETCカード破損等。一見少ないように見えるものの、見逃せないのがこのカードの物理的な破損やICチップの磁気不良。
磁気不良の要因は、ICチップの歪みや摩耗、高温状態での放置、静電気によるICチップの故障が挙げられますが、なかでも夏場の高温などは車載機やカードのICチップにとっては致命的なダメージにつながる可能性も。
最近ではカードの耐熱性が進化しているとはいえ、直射日光の当たるダッシュボード近くに放置したり、スマホと一緒に持ち歩いて磁気が狂ったりする例も増えています。
真夏の高温はICチップにダメージ! 安全な保管場所を意識しよう
ETCカードはクレジットカードと同じくプラスチック製で、耐熱温度は50℃が一般的(80℃まで対応するカードもあるようですが限定的)。50℃以上の高温が続くと、変形やICチップの異常が発生する恐れがあります。
車載機自体も85℃まで動作保証している場合が多いですが、夏場の車内温度は直射日光が当たると簡単に50℃~60℃を超えます。ダッシュボード上はさらに過酷で80℃を超えることも。
とはいえ、サービスエリアなどでの休憩や、出先で用事を済ませたりする際に、カードをいちいち抜いていると挿し忘れの危険もあるし、面倒くさいし、挿しっぱなしにしたいという人が多いでしょう。
もし駐車中に車載機にカードを挿しっぱなしにしておくなら、長時間直射日光の当たる状態は要注意! 日陰に駐車したり、サンシェードを立てたりして、車内温度の上昇を抑えることがポイントです。
抜き挿し派も注意! カードの取り扱いでトラブルを防ぐコツ
「防犯のためにもカードは抜く」という人も多いですが、抜き挿しの頻度が増えるとICチップの端子部分が摩耗したり、曲がりが生じたりすることも。さらにスマホや磁気を帯びたものと一緒に携帯すると、磁気不良のリスクも高まります。
クルマを降りる際はカードを必ず抜くという習慣がある人は、専用のケースに入れて持ち歩くなど、静電気や磁気に気をつけましょう。
また、走行中のゲート通過では、無線通信の障害を防ぐために20km/h以下で減速するのが安全のコツ。減速せずに突っ込むと、万が一のカードトラブルがあった際に停止できずにバーと接触したり、不正通行扱いになってしまうリスクがあります。








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