クルマのエアコンは、自宅のエアコンにはまず見かけない「内気循環」と「外気導入」モードを切り替えられるものがほとんど。「外のにおいやほこりを車内に入れたくないから」といった理由で、外気導入モードではなく内気循環モードを常に選んでいるドライバーも多いと思うが、「どう使い分ければいいのかよくわからない……」という人は多いはず。
そんなわけで今回はカーエアコンの内気循環と外気導入モードについて考えていきたい。
文/今坂純也(DIRT SKIP)、写真/写真AC
内気循環モードと外気導入モードのメリット&デメリット
「内気循環」モードは、車内へのほこりなどを含む外気流入を遮断して車内の空気を循環させるモード。
いっぽう「外気導入」モードは、外部から空気を取り込んで車内の空気の入れ替えを行うことができるモード。
では、内気循環と外気導入にはそれぞれどのようなメリットとデメリットがあるのだろうか?
■内気循環モードのメリット
1.外気を取り入れないので防塵・防臭効果がある。特に、渋滞時や高速道路などの交通量の多い場所では、車外にある排出ガスやほこり、においが車内に侵入することを防ぐことで車内の空気をきれいに保つことが可能。
2.外気を取り入れないため、冷房効果や暖房効果が高まり、室温をより快適に保つことが可能。
■内気循環モードのデメリット
1.車内の空気を循環させるため新鮮な空気が車内に入らず、二酸化炭素濃度が高くなるという実験結果もある。長時間内気循環モードを使った実験では、二酸化炭素濃度が高くなると疲労感の増加や注意力の低下、眠気を覚える人もいたという。
2.車内のにおいが残り続けたり、換気が行われないのでカビ発生の原因となることがある。
■外気導入モードのメリット
1.外気を取り入れるため、車内の空気をリフレッシュできる。
2.車内の温度を外気温に近くすることができるので、気温差で起こるガラスの曇りが解消されやすい。
■外気導入モードのデメリット
1.外気に混ざるほこりやにおいを車内に取り込んでしまう。
2.外気が暑い場合には温かい外気によって室温が上昇してしまい、エアコン効果が低下する。
3.外気が乾燥している場合には車内の湿度も下がり、乾燥肌やのどの渇きを感じることがある。
各モードのメリット&デメリットをおおまかに知ったうえで、シーン別のお薦めモードを次に紹介しよう。
と、その前に、自分のクルマの内気循環モードと外気導入モードをどうやって切り替えるかは知っているだろうか? スイッチを押すタイプやレバーをスライドさせるものなどクルマによってさまざまなので、まずは取扱説明書でしっかり確認。ちなみに、内気循環モードのスイッチが一つだけ付いているクルマは、スイッチを押してランプ点灯で「内気循環」、消灯で「外気導入」となっていることがほとんど。
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