栄光の1位を手にするのは!?　精鋭揃いの日本車ラージサイズSUVランキング

　ほぼ定期的に開催している「ベストカー執筆陣が選ぶ日本車ランキング」。ここでは2025年盛夏期のラージサイズSUV部門をお届けする。ちなみに「ラージサイズSUV」とは、全長4800mm超と定義した。台数は多くはないが見応えアリ!!

※本稿は2025年7月のものです
文：国沢光宏、竹岡 圭、塩見 智、ベストカー編集部／写真：トヨタ、レクサス、マツダ、ベストカー編集部 ほか
初出：『ベストカー』2025年8月26日号

ベストカー執筆陣が選ぶ日本車ラージサイズSUVランキング

　全長4800mmを超える大型SUVクラスは、ランクルシリーズに代表されるヘビーデューティタイプと、FF系プラットフォームのモノコック系に大別される。けっしてエントリー台数は多くないが、精鋭揃いだ！

ランクル身内の勝負（国沢光宏）

　まぁこのクラスはランクル300と250の一騎打ちでテッパンかと思います。レクサス LXやGXあたりはもう少し点数取れてもいいと思うものの、私の場合、ランクルと比べあまりに高い価格を大きなマイナス評価にしました。皆さん同じ意見なのかもしれません。

　レクサスの各モデル、ハードにかけているコストを考えるとトヨタとの価格差が大きすぎる。レクサスファンならまったく気にしないでしょうが。

　興味深いのがランクル70のランクが6位と低いこと。人気度で言えば300や250に勝るとも劣らないと思うのだ。私が2点少なくした理由は単純に「ハードが古いから」。

　ランクル70に乗るとやっぱり「30年間の技術の進化」を痛切に感じます。古さをポジティブに評価する人なら、私の点数は無視してOKです。変わらないということもランクル70の魅力といえるからです。

ランクル70推しだが……（竹岡 圭）

　やはりランクル300＆250強し！　でしたね。個人的には70推しだったんですけれども、レクサスが上位にいるところを見ても、ラージサイズSUVと言えども、ラグジュアリー感やプレミアム感が重視される時代ということなのかもしれません。

　レクサスのなかでも、アウトドア感が強いGXよりも、プレステージ感を押し出したLXのほうが、はるか上位にランクインしているのを見ても明らかですよね。

　だからこそ、余裕やゆとりにつながるようなパワフル感が必要なのだと思います。デザイン的な押し出しの強さもそうですが、実際パワートレーンとしても、ギリギリ力を振り絞っている感じではダメということでしょうね。

　ランクルのなかで市場的販売台数が多いのは250かもしれませんが、300が1位に輝いたのはそんな理由も含めてのことではないかと思います。

CX-80の健闘を評価（塩見 智）

　当カテゴリーはノミネートこそ少ないものの、“ランクル系”か否か、トヨタ系か否か、そしてエンジン縦置きか横置きかなど、いろいろな二項対立となっていて面白い。本格的クロカンを推すのか？　はたまたラグジュアリー系SUVを評価するのか？

　ランキングとしてはランクル強し！　ランクル3モデルとレクサス LX、GXはいずれも同じフレームシャシーを用いたクルマだが、ヘビーデューティーな用途のみならず、乗用車としての快適性も備えているのが理由と思われる。

　唯一の非トヨタ系としてマツダ CX-80が孤軍奮闘。CX-60でラージ系プラットフォームが登場した直後に批判を浴びた固さを感じさせる乗り心地を、このCX-80で可能な範囲で改善させたこと、そして相変わらずのスタイリッシュさ、そしてインテリアの上質さによって5位に食い込んだということだろう。