長いサラリーマン生活が終わってセカンドライフを始めると、カーライフにもおぼろげながらゴールが見えてくる。この先何台も買えるわけではない、もしかしたら最後の一台になるかもしれないマイカー、何を重視して選んだらいい!?
※本稿は2025年7月のものです
文:清水草一/写真:スズキ、トヨタ、日産、ホンダ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年8月26日号
その1:長く乗れる宝物系
60歳を超えると収入が減るので、買うとすれば「最後の一台」になる可能性を考えなければならない。
何を選ぶかは、人それぞれの事情にもよるが、もしもそれほど実用性がなくてもOKなら、「長く乗れる宝物系」は、絶対的にオススメだ。
もしも「乗るのはほとんどオレひとり」で、「大きな荷物も積まないよ」と言うのなら、ロードスターほど、中高年世代の最後の一台にふさわしいクルマはない。
死ぬまでピカピカに磨いていたいほどの美しいクルマだし、燃費がよくて維持費はリーズナブル。パワーも中高年にちょうどいい。
ジムニーも究極の一台だ。コンパクトで見切りは最高。これ以上シンプルかつハードボイルドなクルマはない。持っているだけでうれしくなる。乗らなくなっても、置物として飾っておきたいほどだ。
その2:どこまでも走れるコンパクト系
今後の体の衰えを考えると、クルマは小さいほうが楽。でも軽だと遠くに行くのはチトつらい。
その点コンパクトカーはパワーも走りも申し分なく燃費もいいので、どこまでも走って行けそうな気になる。
例えばアクア。地味ながら走りは万全で、燃費性能は世界一レベルだ。あらゆる意味でバランスがいい。
ノートはe-POWERが生む走りが気持ちいい。NISMOなら見た目も戦闘的で燃える。
スイフトは隠れた名車だ。猛烈に地味だけど、猛烈にいいクルマで、老後をともに歩みたくなる。
その3:軽い介護まで考えた実用系
人間、還暦を過ぎると、介護が差し迫った問題になってくる。さすがに前もって介護車両を買うわけにはいかないが、高齢の両親等が乗り降りしやすいクルマを選んでおけば、いざという時に安心だ。もちろん自分がお世話になる可能性もある。
軽スーパーハイトワゴンは、乗り降りのしやすさは第一級。N-BOXは走りも素晴らしく、究極の軽と言っていい。10万円高いターボモデルを選んでおけば、日本全国どこへでも行ける。
シエンタやフリードなどのコンパクトミニバンは、3列シートだけにさらに万能。コンパクトだけど、子どもや孫も乗せられる。



















コメント
コメントの使い方老年ではなく中高年であるなら、まず第一に「新車で買う」ことでしょう。
車好きなら良い中古車は若い世代に譲り、投機目的車種には手を出さず、車文化の存続に貢献。