中国BYDの高級EVブランド「仰望(ヤンワン)」が開発したスーパーカー、ヤンワンU9トラックエディションが、ドイツのテストコースで最高速度472.41km/hを記録した。日本のアスパークの車両「OWL SP600」の樹立した438.7km/hを大きく上回り、電気自動車としての世界最速を樹立した。もはやリニアモーターカー並みだ!
文:ベストカーWeb編集部/写真:BYD
【画像ギャラリー】お値段3200万円超のU9を見て!(5枚)画像ギャラリー技術仕様と“事実上のワンオフ車両”
472.41km/hといっても想像がつかないが、秒速131mと聞くととんでもない速さだとイメージが湧く。
記録を達成したU9トラックエディションだが、市販中のU9と同じe4プラットフォームとDiSus-Xインテリジェント車体制御システムを基盤にしているものの、世界初の量産型1200V超高電圧プラットフォームや極限環境に対応した熱管理システムを搭載するなど、事実上のワンオフ車両と予想される。
動力は3万rpmで回るモーター4基によって生み出され、総出力は3000PS超に達する。1トンあたり1217PSというパワーウェイトレシオを実現し、各輪のトルクを100Hz以上の高周波で制御することで、高速走行時の安定性を確保した。
ドライバーは2024年にも同コースでEV最速を記録したマルク・バッセング氏で、「新しい技術が限界突破を可能にした」とコメントした。
世界最速更新が示す意味
車体にはカーボン製フロントスプリッターが追加され、空力性能を強化。さらに佳通タイヤと共同開発した専用セミスリックタイヤを装着し、高速域での耐久性とグリップを確保している。
これらの改良は、単なるパワー頼みではなく、総合的な技術の積み上げによって記録を可能にしたことを示している。
今回の記録は、EVが従来のスーパーカー領域に踏み込み得ることを証明するものとなった。環境性能や量産性といった観点からは今後の検証が必要だが、「速さ」という点で電動化が内燃機関を凌駕する可能性を浮き彫りにしたといえる。







コメント
コメントの使い方私は完全にICE派ですが、これを偉業として凄さを素直に認められない人・メーカーに未来はないと思ってます。
単純な一遍集中でどうにかなる数字ではなく、記事の通りクルマとしてのあらゆる面での総合力が無ければ不可能。
それがリマックを叩きのめし、ブガッティやケーニグセグらを超えた部分もあるのは認めるしかない。
そのうえで、どう戦い何で上回るかを考えなければ。