2025年8月、日産が真夏の大攻勢に出た。エース級SUVであるエクストレイルをマイナーチェンジ。合わせて新グレード「ロッククリーク」、そして「オーテック スポーツスペック」と、待望の「NISMO」を用意。反撃の準備は整った!!
※本稿は2025年8月のものです
文:河村 大/写真:奥隅圭之、日産
初出:『ベストカー』2025年9月26日号
待望のNISMOが満を持して登場!
●新型日産 エクストレイルの注目ポイント
・フロントマスクを刷新。タフ&上質というイメージを強化
・NISMOやAUTECH SSに代表されるグレードの多様化
・Google搭載、インテリジェントアラウンドモニターの進化などインフォテイメントの充実
トヨタ RAV4、マツダ CX-5と、ミドルクラスSUVの次期モデル発表が相次ぐなか、日産も動きを見せた。エクストレイルへのテコ入れ、それも新たに3つのグレード追加を伴う大きなマイナーチェンジだ。
ついに「NISMO(ニスモ)」バッジがエクストレイルに与えられ、北米専用ブランド「ロッククリーク(ROCK CREEK)」を国内初展開、AUTECH(オーテック)には、よりスポーティな「スポーツスペック」が追加された。
NISMOはいわずと知れた日産のモータースポーツブランド。これにアウトドア指向のロッククリークが加わったことで、これまで無印とプレミアム系(オーテック)の2本立てだったエクストレイルに、スポーツとアウトドアという新たな個性が加わったわけだ。
新顔の2台だが、まずはロッククリーク。これは北米日産のローグに用意されていたグレードを日本向けにアレンジしたもの。ちょっとお高くとまっていたエクストレイルの外観をタフ&ワイルドな姿にイメチェンしてくれている。
ブラックアウトされたフロントバンパーや3連スロットグリル、要所に配されたラバレッド(溶岩の赤)アクセントが、専用色のキャニオンベージュ/ブラックの2トーンに、とてもよく似合っている。
一方、「NISMO」はどうか。外観の変更点は前後バンパーやサイドのアンダースポイラーなど下半身に集中しているが、まるでモデル当初からあつらえられていたかのようにまとまりがいい。
フォーミュラeにインスパイアされたドットタイプのリアフォグも大胆な造形だが、決してヤンチャに見えることはなく、大人の上質さを感じさせる。
いっぽう無印のS、X、Gグレードの進化も見逃せない。シグネチャーランプが常時点灯式になったほか、ターンランプも全車LED化。ヘッドランプやグリルも横方向への連続性を意識した造形となり、シャープで骨太な印象となった。
さらにグーグルマップやグーグルアシスタントがプリインストールされ、話しかけるだけでテキストのやりとりや目的地検索ができるようになった。
そのほか、カメラ機能も強化され、車外8つのポイントからクルマを見下ろす3Dビューやボンネット下の地形を透視するモードも加わった。
今回のマイナーチェンジで、エクストレイルの選択肢が大きく拡がったことは、間違いない。
新型エクストレイルに加わった「3つの刺客」
●アウトドア派には「ROCK CREEK」
歴代エクストレイルのDNAである「タフギア」のイメージを強めたモデル。赤い差し色の入った専用の内外装パーツに防水シートを装備。エクストリーマーXの後継ともいえる。
●上質コンフォート派には「AUTECH SPORT SPEC」
上質さと高級感がウリのAUTECHはベースグレードと「Advanced Package」、「SPORT SPEC」が選べる。「SPORT SPEC」はハンドリングや加速感もチューニングした頂点仕様。
●スポーツドライブ派には「NISMO」
AUTECHと基本要素を共用しつつ、走りの楽しさや高揚感を高めたモデル。ダウンフォースを29%高めたエクステリアに20インチホイール、専用チューンのe-4ORCEを搭載。





































コメント
コメントの使い方ハリアーより2年新しいエクストレイルはさすがに走りの面では3枚ほど上手。足りないのはブランド力。
RAV4ハリアーにはブランド力や燃費では敵わないが、走行性能では一歩も二歩も先を行ってて、揺れを抑えたコンフォートからもう物理を越えたコーナリングをみせるスポーツまで電制4WDの凄さはアテーサなどで培った技術の賜物。がんばれ日産。