自動車製造において、生産コストは極力抑えたい要素だが、トヨタが中国で販売するbZ3Xは中国製部品の採用でコストを下げて低価格を実現している。トヨタは東南アジア最大の生産拠点であるタイで、同様の手法を採用し低価格化を狙う!!
※本稿は2025年8月のものです
文:角田伸幸/写真:トヨタ
初出:『ベストカー』2025年9月26日号
中国製部品調達でコスト削減を目指す
強固なサプライチェーンを擁するトヨタが、異例の動きに出ている。東南アジア最大の生産拠点であるタイで、中国製部品の調達を本格化させるというのだ。
トヨタは2028年から同地でEVを生産する予定だが、そのクルマには中国メーカーの部品を採用し、コスト競争力の強化を図る狙いらしい。
これは同社が中国で発売した低価格EV、bZ3Xで用いた手法を東南アジアに展開するものといえる。中国製部品の採用でコストを下げ、BYDや長城汽車がシェアを伸ばすタイ市場での巻き返しを目指すのだ。
トヨタはすでに懇意の内装部品メーカーであるサミット・グループに中国メーカーとの合弁会社設立を持ち掛け、現地生産を目指している。
さらに金型や樹脂素材を扱う中国企業との連携も進めているとのことで、こうした中国部品の活用で車両のコストの3割削減を目指すようだ。
タイ市場には約3100社の部品メーカーがあり、そのなかでは日系が約1400社と中心を占めるが、近年は中国系の進出が著しいという。トヨタの新たな「現地現物」に注目。






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