酷暑から愛車を守る!!　夏は塗膜へのダメージ増大……傷みやすいボディカラーって何色？

　2025年の夏も暑くなった。人間はもちろん、クルマもきっとまいっている。夏は車内の熱気ケアに懸命になりがちだが、実は強い直射日光がクルマの塗膜を痛めつけている。人間の肌同様、クルマの塗膜も日々ダメージを受けているのだ!!

※本稿は2025年8月のものです
文：鈴木伸一（整備士の資格をもつメカニックライター）／写真：ベストカー編集部、AdobeStock
初出：『ベストカー』2025年9月26日号

夏の直射日光はクルマの塗膜にもダメージを与える

　太陽がギラギラ照り付ける真夏の猛暑が熱中症を誘発するように、クルマにもさまざまなトラブルを生じさせる。特に見落としやすいのが金属の大敵「サビ」からボディを守る重要な役割を担っている「塗装」だ。

　この塗装、一般的に3～4層の塗膜を塗り重ねることで、それぞれの層が持つ役割を最大限に活かし、美観と保護を両立させている。

　が、塗膜の厚さは約100ミクロン（0.1ミリメートル）。つまり、髪の毛1本分程の厚みしかなく、意外にデリケート。それでいて、紫外線や大気中のさまざまな物質の脅威にさらされている。

　なかでも厄介なのが「紫外線」だ。炎天下に放置すれば確実に降り注ぐため、ケアを怠れば色褪せ、塗膜が傷んで荒れてくる。

　原色の濃いカラー、特に赤色は色褪せが激しく進行するので注意が必要だ。