クラウンがめっちゃ売れてる!!　高価格帯なのになぜ？　先代からの躍進的な結果のワケは？

　紙媒体のベストカーが作成する「販売台数一覧」は、メーカー発表では同一車として数えられるバリエーションを別車種として数えるなど、詳しい内訳として発表している。ここでは、トヨタ クラウンの4兄弟をより深く探っていく!!

※本稿は2025年8月のものです
文：清水草一／写真：トヨタ
初出：『ベストカー』2025年9月26日号

クラウンの4つのバリエーションごとの販売台数

　自販連の販売ランキングによると、2025年1月から6月の「クラウン」の販売台数は、2万8881台。月平均で約5000台、販売ランキング第17位だから、先代に比べかなり躍進している。

　では、4兄弟それぞれの販売台数はどうなっているのか。ベストカーのデータを見ると、以下のようなランキングとなる。

●トヨタ クラウン4兄弟の販売ランキング（2025年1月〜6月）
・第1位：トヨタ クラウンスポーツ……1万3420台
・第2位：トヨタ クラウンエステート……5870台（2025年3月発売）
・第3位：トヨタ クラウンクロスオーバー……5570台
・第4位：トヨタ クラウンセダン……3670台

　第1位はクラウンスポーツ。クラウン全体の約半分を占めた。

　これは意外と言えば意外。スポーツは、従来のクラウンの価値観からすると、4兄弟のなかで最もクラウンらしくないクーペSUVだ。スポーツは、従来のクラウンユーザーとはまるで違う層に訴求することに成功したらしい。

　ただ、2025年3月に追加されたエステートが、スポーツを猛追中だ。4月以降の3カ月で見ると、販売台数で互角に近いところまで迫っている。

　もちろんこれは新車効果というヤツで、長い目で見ればスポーツのリードが続きそうだが、二番手はエステートの定位置になるかもしれない。

　第3位は、本来主力と目されていたクロスオーバー。新車効果が薄れたとは言え、思わぬ不振と言っていいだろう。クラウンセダンの4位は予想どおりと言えばそうだが、価格帯を考えれば健闘している。