過去には過去の、今には今の官能エンジンが存在するが、ここで取り上げるのは昭和から平成の官能エンジン。さまざまな規制があるため現代に復活させるのはほぼ不可能だが、記憶の再生ボタンを押して、あの音色を思い出してみよう!!
※本稿は2025年9月のものです
文:片岡英明/写真:ホンダ、日産、三菱、トヨタ、スズキ ほか
初出:『ベストカー』2025年10月10日号
「主張の強い」エンジンに惹かれる
ハートに響く官能的なエンジン音を放つのは、いろいろな制約があるから簡単そうで難しい。
個人的には直列6気筒やV型8気筒に惹かれるが、4気筒のなかにも気持ちいい音色を奏でるエンジンがある。また、古典的なOHV方式を採用するエンジンにも独特の味わいがあり、楽しい。
とはいっても、高回転まで回してパワーを絞り出すスポーツ志向のパワーユニットに官能的だと感じられるものが多いのは事実だ。エンジンとドライバーの対話が濃密で、操っている感覚も強い。
最近は排ガス規制に加え、音量規制も厳しくなったから主張するエンジンが減ってしまった。だから主張を強く感じる20世紀のエンジンに惹かれる。
黎明期のホンダスポーツの4気筒DOHCやスカイラインGT-RのS20型直列6気筒DOHCは、エンジンの咆哮を聴くだけで感動的だ。





















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