「オイルやプラグの交換なんて無理!」「ボンネットを開けても何がどこにあるのかわからない……」な人でも、自身で愛車の寿命を延ばすことは可能。意外とほったらかしにしがち、でも簡単にできる地味メンテナンスって?
文:山口卓也/写真:写真AC、Adobe Stock/アイキャッチ画像:inthasone@Adobe Stock
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よく言われる「10年10万キロ」は数値、「エアコンが利きづらくなってきた」「エンジンにパワーがなくなってきた」などは機能の低下が愛車の寿命を感じるポイントだろう。
そしてなかには「なんだか見た目にヤレ感が目立つようになってきた」などのように、愛着のあったシャツが色褪せてきたから買い替えを意識するように“なんとなく古さを感じるから買い替え?”な人だっている。
クルマも同じく、「洗車してもパリッとしない」「いろんなところからガタピシ音が……」と感じるようになると、「もう寿命かな? 買い替えるか」と思うようになる。
そこで今回はほったらかしにしがちな、だけどここに手を入れればもう少し愛車に長く乗れるかもしれない「地味メンテナンス」を紹介しよう。
タイヤ周りは多くの人がほったらかしにしがちなポイント
愛車の寿命を延ばすために、エンジンオイルの量や交換時期に気をつける人は多い。しかし、意外と気をつけていないのがタイヤ周りで、次の項目はぜひ見ておきたいもの。
●エアチェック
乗用車の半数近くがタイヤのエア不足気味というデータがある。エア不足のタイヤは、タイヤの両ショルダー部が偏摩耗を起こしやすくなり、本来持っている耐久性を著しく低下させることになる。
さらにクッション性も低下するので、ボディやフレームにも衝撃が加わり、クルマ自体のヘタリにもつながる。
また、エア不足のまま高速走行を行うとパンクやバーストを起こしたり、燃費も悪化する。適正なエア圧は運転席ドア部に表示されているので、月に一度はガソリンスタンドなどでチェック、もしくは自身でエアゲージを購入してチェックすべき。
●ヒビ、残り溝チェック
残り溝による摩耗具合の判定は溝内にあるスリップサインで行い、スリップサインが露出したら残り溝の深さが1.6mmとなったサイン。これが交換時期。
しかし、残り溝がまだしっかりあってもヒビが散見されることがある。このヒビは、残り溝が多いとより見過ごされることが多く、自身も寿命かどうかの判断がなかなかつかないもの。
特に残り溝内の長いヒビは、雨などの浸透によってタイヤ内部の金属製ベルトをサビさせることにつながり、バーストにもつながることがある。
ヒビが入る目安として「製造から5年経過」と言われている。タイヤの製造年・週はタイヤ側面に記載された4桁の数字でわかるので、ここを見て5年が過ぎたタイヤは交換を考えたほうがいい。
●タイヤハウス内の清掃
タイヤハウスとは、タイヤが取り付けられているアーチ型の空間のこと。タイヤのエアチェック、ヒビや残り溝チェックを行う際、このタイヤハウス内もチェックしたい。
タイヤハウスの内側には「タイヤハウスカバー」や「インナーカバー」と呼ばれるカバーが装着されているが、このカバーの奥には配線などがある場合が多い。タイヤハウスカバーが破れたりなくなっていると、走行中に跳ね上げられた水や泥が配線にかかってしまい、サビによる腐食や断線などを起こす場合も。
タイヤハウスカバーが汚れているとタイヤ交換後の見た目も悪く、これに損傷があると電気関係にも悪影響を及ぼす場合があるので、洗車時に柄付きブラシなどを使って丁寧に清掃を行いたい。
また、タイヤハウス内をチェックすると、思わぬ場所のサビを発見することもある。
サビは放置するとその後増殖してボディやシャシーを傷めていくので、見つけたらサビを金属ブラシなどで除去→防錆剤を塗る、もしくは赤サビの進行を止めて黒色の防錆塗膜を形成する「赤サビ転換剤」などを塗っておきたい。







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コメントの使い方タイヤの空気圧の低下 → クッション性の悪化、サス等へのダメージ、ってのは違うのでは?