たとえばGT-Rなら「速い」、トヨタのハイブリッドモデルなら「実燃費がいい」……といった点はだいたい予測がつくものだ。しかし、「そのクルマに触れて、乗って初めてわかる」長所や魅力というものもあるハズ。
自動車評論家 国沢光宏氏が乗ってみて初めてわかったそのクルマの「ズバ抜けた」長所&魅力をレビュー!!!
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※本稿は2020年3月のものです
文:国沢光宏/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年3月10日号
■ホンダ N-WGNの「自動ブレーキ性能」は全日本車トップクラス!!!
やっと生産再開になったN-WGN、このクルマの素晴らしさは自動ブレーキ性能の高さにある。
ダイハツやスズキの新型軽自動車にも歩行者を検知して自動ブレーキで止まる機能を持たせているけれど、残念ながら夜間は稼働しない。
対歩行者の事故、70%程度が夜間に発生していることを考えたら大いに不満です。加えてクルマの陰から出てくる歩行者に対する自動ブレーキ性能だって、N-WGNと比べたら圧倒的に低い。
もう少し詳しく書くと、N-WGNの自動ブレーキ性能って軽自動車というワクを超え、日本車のトップクラスなのだった。
クルマを運転していて最もイヤな気分を味わうのが、小さいダメージであっても事故。
N-WGNであれば、自動ブレーキなしから乗り替えると、事故を80%以上避けられると思ってイイ。
■MAX218馬力! 日産リーフe+の圧倒的な「加速力」!
リーフに追加された『e+』というモデル、多くの人は航続距離を増やしただけだと思っているようだ。
しかし、ハンドル握ってみるとビックリするだろう。すんごく速いのだった。
そらそうだ。標準のリーフが150馬力なのに対し、e+って218馬力もある。このくらい出力違えば、ふつうのエンジン車であれば完全にスポーツグレードという扱いになるだろう。
実際、サスペンションとタイヤを変えるだけで筑波サーキットを1分10秒台で走る! 本来ならスポーツモデル仕立てにしてもよかったんじゃなかろうか。
街中を走っていても、圧倒的なパフォーマンスです。今後、燃費規制のためガソリンだけで走るスポーツモデルは絶滅していく。
そんななか、電気自動車なら遠慮なくスポーツグレードを作れるのだから嬉しい。
■トヨタ RAV4で走りも愉しめ!!!
SUVといえば「走りの楽しさはイマイチ」というイメージだと思う。
実際、SUVの試乗レポートを見ても、エンジンの楽しさとか限界特性とか書いている評論家のみなさんは少ない。本当に楽しくないからだ。
されどRAV4って一般的なSUVとまったく違う。
例えば2Lエンジン、笑っちゃうことに高回転型で、しかもレッドゾーンまで「カーン!」と素晴らしい音を響かせて回ってゆく!
エンジンマウントもガッチリしているため、振動だって気持ちいい。
トルクベクタリング付きのアドベンチャーグレードは、アクセル踏みながらハンドル切ると、グイグイ曲がっていく! 雪道だと「やっほ~!」と言いたくなるほど。
RAV4に試乗する機会あったら、(安全確保のうえで)ぜひともレッドゾーンまで引っ張ってみていただきたい。
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