発売前はいろいろと言われていたホンダ プレリュードも、フタを開けてみれば月販目標台数の約8倍という好調な立ち上がりをマーク! これは長らく空白となっていた国産スペシャルティクーペの市場が需要あることへの表れとも言えるが、約620万円という価格は万人にオススメできるものではないのも正直なところ。そこで復活を期待したいのが、三菱が1994年10月にリリースしたFTOである。
文:小鮒 康一/画像:ベストカーWeb編集部、三菱
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当時のランサー/ミラージュ系のプラットホームをベースとして登場したFTOは、前輪駆動レイアウトでありながらクーペらしい伸びやかなデザインが特徴的で、フロントシートをシャシー中央に配して前後のオーバーハングを切り詰めたことで高い運動性能も兼ね備えていた。
最もホットなモデルは200psを発生するV6 2LのDOHC MIVECエンジンを搭載したGP/GPX系だったが、そのスタイリッシュさに惹かれたユーザーからは非MIVECのV6 2Lモデルや、直4 1.8Lモデルも人気を集めていた。
そしてこのFTOには日本で初めてMTモードを搭載したINVECS-IIと名付けられたATが搭載されており、2ペダルでもスポーティな走りを楽しめるモデルとしても評価されていたのである。
スペシャルティクーペまさかの復権来るか!?
そんなFTOはインテグラタイプRが登場するまでは、FF最速という称号が与えられるほどホットなモデルともなっていたが、エントリーグレードは160万円台からと低価格で、スペシャルティクーペでありながら安価に購入することができる点も美点だった(最上級グレードのGPXでも230万円ほどだったが)。
さすがに現在はさまざまな安全装備などの義務化が進んでいることから、この価格帯でのリリースは難しいと言わざるを得ないが、200万円台の価格でデザインに全振りしたスペシャルティクーペが登場したらプレリュードを上回る人気を獲得することができるかもしれない。
ユーノスロードスターがライトウェイトオープン2シーターの灯を再び灯したように、プレリュードが灯したスペシャルティクーペの灯に追従するメーカーは出てくるのか、期待して待ちたい。












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