冬の雪道や凍結路は最大級の危険地帯である。毎年多くのスリップ事故が発生するこの季節、路面の状態や場所ごとのリスクを知らずに走るのは文字通り命取りだ。本記事では、雪道運転の基本とともに、特に事故が起きやすいポイントを詳しく解説する。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock
【画像ギャラリー】知らないと命取り!! 冬の雪道と凍結路で特に注意したい危険なポイントとは? ブラックアイスバーンが一番怖い!!!(9枚)画像ギャラリー冬の雪道と凍結路の基本「滑る理由と備え方」
冬の道路は、路面状況が刻一刻と変化し、水の膜で覆われた路面は雪道以上に滑りやすいという特徴がある。まずは基本の危険ポイントを押さえ、その上で具体的な注意場所・時間帯を知っておこう。
冬道で最も注意すべきは「滑る」という事実だ。雪が積もった路面だけでなく、雪が溶けて再び凍ったアイスバーンは非常に滑りやすく、普通の雪道より危険なケースも多い。
基本的な備えとしては、スタッドレスタイヤなどの冬用タイヤやチェーンの装着が必須である。積雪や凍結があるにもかかわらず、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンなどの滑り止め装置を装着せずに走ると、公安委員会が定めた危険防止の義務に違反することになるのだ。
実際、ノーマルタイヤ装着で雪道を走行すると、反則金6000円(普通車の場合)が科せられるケースもある。これは高速道路や一般道を問わず適用される。雪がわずかに積もっただけでも、タイヤが十分なグリップを発揮できない状況では同様の違反となる可能性がある。
加えて、急な操作を避け、発進時や停止時にはアクセル・ブレーキをゆっくり操作することが重要だ。雪道では急ハンドル、急ブレーキ、急発進といった「急」のつく動作が最大の敵となるためだ。
また、タイヤの性能を過信しないことも大切だ。スタッドレスタイヤは乾燥路よりグリップ力が弱く、凍結路ではその効果も限定的である。車間距離をいつもより長めに取る、降雪情報や路面情報を事前にチェックするといった心構えが、事故を未然に防ぐ鍵となる。
危険が潜む場所・時間帯と現場での注意ポイント
雪道や凍結路などの路面は雪の量や時間帯によって刻々と変化する。クルマの運転だけでなく、滑りやすいポイント、事故が起きやすい場所を事前に知っておけば、未然に防ぐことができるので、しっかり読んでほしい。
1/橋・陸橋・トンネル出入口
風通しの良い橋や陸橋、そしてトンネルの出入口付近は、とくに路面が凍結しやすいポイントだ。これらの場所は周囲より気温が低く、雪が解けてもすぐに凍結してツルツル路面になるアイスバーンが発生している可能性が高い。
トンネルの場合は、中が雪のない状態だとスピードを出しがちだが、出た瞬間に凍結路面というケースも珍しくないため、速度を落として慎重に進む必要がある。
2/市街地の交差点・停止線付近
交差点や停止線の付近は、クルマが停止・発進を繰り返すため、路面が踏み固められてツルツルになっていることが多い。特に停止線直前はアイスバーン化している場合もあるので、早めのブレーキ操作を心がけ、発進時には少し前からゆっくりと動き出す工夫が有効だ。
積雪当日よりも翌朝、2~3日後にも、まだ道路上に残っているアイスバーンが怖い。幹線道路や脇道でも走行車両が多い道路では雪が解けてサマータイヤでも走れるようになるのだが、ビルの陰などで日中ほとんど日が当たらない路面では、1日経っても2日経っても雪が溶けないばかりか、雪が溶けても夜間の冷え込みでまた凍り、アイスバーンができてしまうのだ。
アイスバーンは雪道以上に滑るのということを頭に叩き込んでおこう。当然、急のつく運転は控えなければいけない。
なかでも一番危険なのはブラックアイスバーン。ブラックアイスバーンは、一見するとただの濡れたアスファルト路面のように黒く見えるのだが、実は表面が凍りついている。
ただの濡れた路面だから大丈夫、という油断が危ないのだ。ブラックアイスバーンの上を走った場合、制動距離が大幅に伸び、停止しづらくなるため、滑ることを前提とした予測運転も必要になる。
3/坂道
雪道の坂道は、登りでも下りでも難易度が高い。登り坂では途中で止まると再発進が困難になりやすく、下り坂では後輪の接地感が落ちて横滑りしやすくなる。登坂中はできるだけ一気に登り切る、下り坂ではエンジンブレーキを効果的に使いながら細心の注意で進むことが求められる。
4/夜間・明け方
気温が最も下がる夜間から明け方は、日中濡れていた路面が凍結しやすい時間帯だ。見た目は濡れただけに見えても、ブラックアイスバーンになっていることもあるため、夜や早朝の走行は特に注意し、できれば避けるのが安全だ。
5/日陰や交通量の少ない道
日陰や交通量の少ない道路は、日中の融解が進みにくいため、午後や夕方でも凍結が残りやすい。特に建物や山の影になっている区間は、いつまでも凍ったままのケースが多いため気を抜かないこと。
雪道、凍結路を走る時の攻略
雪道と凍結路は、平常時の運転とはまるで別物だ。準備不足や油断が重大な事故につながる。スタッドレスタイヤやチェーンを装着し、急な操作を避け、危険が潜む場所や時間帯を事前に理解したうえで走行すれば、冬のドライブも楽しめるはずだ。
情報収集はこまめに行い、無理な運転は決してしない勇気を持とう。冬道の安全運転はあなた自身と同乗者の命を守る最大の武器である。


















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