オランダの大手トラックメーカー・DAFは間もなく創立から1世紀という節目を迎える。フラッグシップの「XG」系トラックに電動バージョンを設定したのに続き、建設・特装系などを中心にBEVで提供するシャシーの拡充を発表した。
また、100周年を記念するXG+の限定バージョン「エメラルド・エディション」を発表。ラグジュアリーなフラッグシップトラックを100台限定で販売する。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/DAF Trucks N.V.
DAF、特装・建設系の多軸モデルなどBEVトラックの車型を拡充
2026年1月28日、オランダのDAFはバッテリーEV(BEV)トラックの車型を拡充すると発表した。リジッド系とトラクタ系で6×2、6×4、8×4など豊富なアクスル構成を提供する。これにより多くのアプリケーションに適した電動ソリューションが利用できるようになるという。
新しいシャシーは「インターナショナル・トラック・オブ・ザ・イヤー2026」を受賞した「XDエレクトリック」および「XFエレクトリック」のほか、先日発表されたばかりのBEVフラッグシップ車となる「XGエレクトリック」および「XG+エレクトリック」でも選択可能だ。
新たに追加されるシャシーは次の通りだ。
・FTG/FTN : 後軸ステアリング機能が付いた6×2トラクタ。プッシャーアクスル(後前軸=後ろ2軸のうち前側の車軸)ステアの6×2/4とトレーリングアクスル(後後軸)ステアの6×2*4。後軸のステアリング機能はトレーラ連結車の操縦性を高めるもので、全長25.25メートルの「エココンビ」など長大トレーラにも適する。
・FAS : トレーリングアクスル付き6×2リジッド。ダンプや脱着ボディなど車両総重量(GVW)最大28トンの大型トラック向け。
・FAT/FAW : 後軸タンデム駆動のリジッド。6×4及び8×4。建設業界向けのトラックとしてハブリダクションも利用可能。
DAFの大型BEVトラック(XD、XF、XG、XG+)に多軸車やタンデム駆動が追加されたことで、ほとんどの輸送用途で電動ソリューションが利用可能になった。駆動系はパッカーEX-D1およびD2の電動モーターで、バッテリーパックの構成や架装性など、従来と同等のオプションを用意する。
導入するシャシーの詳細と100周年記念の「エメラルド・エディション」
FTGシャシーのプッシャーアクスルは操舵式とすることができる(操舵しないアクスルを装備することも可能)。FTNのトレーリングアクスルは常に操舵式を装備する。FTGのアクスル構成は他社にはあまり設定がないユニークなシャシーで、積載量の増加と軸重の最適な配分、構内での操作性などにこだわる建設業界向けトラクタとなる。
操舵式のトレーリングアクスルを備えるFTNシャシーは、都市部での輸送に最適で、DAFの大型トラックは連結総重量(GCW)最大50トンに対応するため、北欧のほかにオランダやドイツなどで認められている全長25メートル級の長大トレーラをBEVで実現できる。
FASは操舵しないトレーリングアクスルを備える6×2リジッドトラックで、これまでDAFはリジッド系として4×2のFAや、6×2/4のFAG、6×2*4のFANも提供してきた。FASの3番目の車軸は純粋に重量を支えるためのもので、オプションでリフトアクスルを利用可能。
6×4のFATと8×4のFAWは建設現場など負荷の高い用途に向けたリジッドトラックとなる。FATはダンプやコンクリートミキサに適したシャシーで、ここに操舵式のトレーリングアクスルを追加したFAWはクレーン付き脱着ボディなどに適している。FATでは建設業界向けに堅牢性を高めたXDC/XFCキャブも利用できる。
また、電動ラインナップの拡充とは別の話になるが、DAFは2028年で創立から100年となる。これを記念してフラッグシップ「XG+」の特別バージョン「XG+エメラルド・エディション」を100台限定で導入する。
2025年の「サファイア・エディション」に続くもので、宝石(ジェムストーン)が100年間のそれぞれのマイルストーンを表す「ジェムストーン・コレクション」の一部だ。
外装ではダークグリーン(フォレストドーングリーン)の車体と、グリル、ロゴバー、ホイールなど随所に奢られたブラックのカラーリングが目を引く。革新性・効率性・快適性へのコミットメントを象徴するというエメラルド・エディションは、パッカーMX13型エンジンによる高効率パワートレーンと低転がり抵抗タイヤ、電子レンジ、ADAS、枕やトイレタリーバッグといった限定パッケージなどを標準装備している。
【画像ギャラリー】DAFのBEVレンジに新たに追加されたシャシーと限定モデルの「エメラルド・エディション」(4枚)画像ギャラリー





