え、ランボルギーニのトラクター? 「牛」だからこそ農場でも活躍するんだ!! 激アツなトラクター文化遺産への思い!! 

え、ランボルギーニのトラクター? 「牛」だからこそ農場でも活躍するんだ!! 激アツなトラクター文化遺産への思い!! 

 カスタムカーの祭典、東京オートサロン2026の会場に、ひときわ目を引くトラクターが展示されていた。レストアされたトラクターのようだが、レストアして展示しているワケを聞くと、それはそれは深いお話に。その活動は文化遺産を広めるという活動に繋がっていった。

文/写真:佐々木 亘

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ランボルギーニに惹かれてトラクター収集をスタート

大きさもあってか会場ではひときわ存在感を放っていたランボルギーニ 3352R
大きさもあってか会場ではひときわ存在感を放っていたランボルギーニ 3352R

 「若いころからランボルギーニのデザインに強く惹かれてきました。」そう語るのは、ランボルギーニのトラクターを東京オートサロンに展示した株式会社ウイングオートの上窪順一郎氏。

 その独特なフォルムや思想に魅了された上窪氏は、カウンタック・ディアブロと乗り継ぎ、現在もランボルギーニを所有している。そんな中、創業者はどのような思いで、このブランドを生み出したのだろうかと興味が湧いて調べていくうちに、フェルッチオ・ランボルギーニという人物に強く惹かれるようになったという。

 フェルッチオ・ランボルギーニはもともとトラクター職人であり、そこからスーパーカーを世に送り出した人物なのだ。筆者もお話を伺って初めて知った。

 こうした背景に魅了された上窪氏は、3年前からイタリアをおとずれるようになり、現地で、ランボルギーニのトラクターを目にする機会があり、創業者の情熱や哲学を感じ取りたいと、趣味として1台購入した。それが、今回の出展につながるスタート地点だ。

トラクターは文化遺産としてイタリアに根付く

この美しさを肴にお酒もすすむ
この美しさを肴にお酒もすすむ

 日本ではトラクターというと、基本的に農作業をするほかに使い道は無いが、ランボルギーニのトラクターがあるイタリアでは、トラクターが文化遺産のように扱われていているのだ。イタリア人は、自身のガレージに好きなトラクターを飾り、それを肴に酒を飲むという。

 現地との交流を重ねる中で、それほどに歴史的な価値をもつランボルギーニのトラクターを、アジアでも広めてほしいと話を受けた上窪氏。思いに共感し、現在はアジアにランボルギーニトラクターという文化遺産を広げる役割を担っている。

 実際にヨーロッパでは、ランボルギーニトラクターは投機の対象として見られることも多い。3年前と比較すると、現在のトラクターの価格は3倍くらいに跳ね上がったという。ドイツの投資家などが買い集めているというが、彼らが口をそろえて言うのは、「ランボルギーニトラクターは文化遺産」ということ。

 そこには単純な投機対象というだけでなく、遺産をこの手で守ろうとする人々の意思が見え隠れする。

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アジアに広がれトラクター文化!!

飾るだけでなくきちんと動く。まさに動態保存という欧州の遺産に対す美学をそのまま表しているかのようだ
飾るだけでなくきちんと動く。まさに動態保存という欧州の遺産に対す美学をそのまま表しているかのようだ

 こうした文化は日本にはあまり無いものだが、これから広がっていくことにも期待したい。実際にレストアされたランボルギーニトラクターは、美しく、オートサロン会場にあってもひときわ目立つ存在だった。

 今後こうした歴史的価値のあるランボルギーニトラクターを、ウイングオート社は日本の代理店として販売を開始するという。展示されていた3352Rモデルは、1959年から1962年にかけて生産され、生産台数は780台とも言われる希少なクルマだ。

 レストアを行い、農耕用小型特殊自動車として登録もされている水色のトラクター。現地でも、文化遺産なので実際に乗って楽しむ人は少ないというが、ナンバー取得も出来ているトラクターとして使うことも可能なレストア。実際に走る機会は、クラシックカーイベントなどのパレードなどになりそうだが。

 ランボルギーニのスーパーカーのコレクションの中に、このトラクターがあったらコレクションに深みが出るだろう。ほんの一握りの選ばれた人だけが保有できるランボルギーニのトラクター。フェルッチオの情熱の原点を、手元で愛でてみたいものだ。

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