スーパー耐久シリーズのST-Qクラスに参戦をしているスバル。今シーズンはマシンを「SUBARU HIGH PERFORMANCE X version II」へとチェンジして戦う。昨シーズンまでのマシンとの違いや今シーズンの注目ポイント、そして市販車への展望などをモビリティリゾートもてぎで行われたテストで取材してきた。
文:西川昇吾/写真:森山良雄
最大の進化点は“ハコ”
既に各メディアで取り上げられているこのマシンだが、昨シーズンのマシンからベースのモノコックを変更し、セダンから5ドアハッチバックへとボディ形状が変わった。JMSで出展された「Performance-B STI concept」のようなモデルの市販化へ向けて……といった意図があると思われる。
ハッチバックを選んだ理由はホワイトボディそのものが軽量かつ、全長が短くなることでヨーモーメントが小さくなるからといった点があるそうだが、ドライバーからは既に一体感や応答性の部分で好評を得ているようだ。
そしてこのversion IIでは、軽量化とボディ剛性へのアプローチがさらに追求されている。昨シーズンから得た解析の知見などを導入し、ホワイトボディの状態からしかできない軽量化や補強が施されているのだ。チームを指揮する伊藤監督も「ハコの剛性強化が一番大きい進化点ですね」と語っていた。
明確にこのクルマが将来の市販車へと繋がるという回答を得ることはできなかったが、「ボディ剛性に関する部分は、将来の市販車に特に生かしていけるはず」とのことだ。
航空部門の参加など会社全体で応援してくれる仲間が増えた
セダンからハッチバックへと変更したことにより、得るものもあるが失うものもあった。それが良好な空力特性だ。これはボディ形状的に避けられない。そこで再生カーボンで協力していた航空部門が、さらに深く入り込んで、空力開発にも協力している。
モータースポーツ部門から見ても驚かされることが多いとのことだが、このマシンでは以前はやってこなかった車体下面の流れなどにも取り組んでいく予定だそうだ。エアロパーツの一部は再生カーボンで製作されているのも注目ポイントと言える。
そして変化はマシンだけではない、空力開発に航空部門が加わったように、このプロジェクトに協力してくれる仲間が増え、会社全体で応援してくれる雰囲気が出てきているそうだ。
伊藤監督曰く「特にこのマシンになってからプロジェクトに対して応援してくれる仲間が増えて、いい化学変化が起きている」とのことで、これまで以上に加速的な開発スピードとなることに期待したい。
エンジンはFA24のターボ、ミッションは6速マニュアル、そのほかブレーキやデフといった主要コンポーネントは現状昨シーズンのマシンのままだ。ただ、エンジンも耐久性と出力を高めるアップデートを行っていきたいそうで、その先に環境性能を強く意識した改良を加えたいという将来像を描いているようだ。
「最終戦で描いている完成度を100%とすると、現状の完成度は30~40%」とのことで、「SUBARU HIGH PERFORMANCE X version II」のシーズン中の進化に注目だ!
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