働き方改革関連法は、本来は過労防止などトラックドライバーのための法案だったはずなのに、「2024年問題」を惹起し、必ずしもトラックドライバーのためにも業界のためにも良い結果をもたらしていないことはご存知の通り。実際、トラックドライバーからも不安の声があがっています。トラックドライバーの鰻さんの声です。
文/トラックドライバー鰻さん、写真/フルロード編集部
*2025年12月発行トラックマガジン「フルロード」第59号より
今の状況だと不安しかない
トラックドライバーにとって今の状況だと不安しかありません。2024年問題で規制が強化され、労働時間が短くなりました。過労防止にはなりますが、運んでナンボのドライバーとしては給料が減った人も多いのではないでしょうか。
長距離などができなくなって撤退したり、中継輸送に変更したり、少なからず変化があったと思います。また、国がパレット輸送を推進していますが、いまだにバラ積み・バラ降ろしや、専用パレットへの移し替えが多いなど、悪い部分は今までと何も変わっていないと思います。
コスパ・タイパなんて言われる時代、今の若い世代で大変なバラ積み・バラ降ろしをしてまでドライバーをしたい人がどのくらいいるんですかね。ドライバーがいなくなったら現場はどうするんでしょう?
今まで荷物に合わせてパレットをつくってやってきたのに、パレットの共通化するなんて現実的ではないと思います。また、大型車の高速での最高時速が90km/hに引き上げられましたが、事故がかなり増えたように思います。
ドライバーを取り巻く暗い状況
明るい未来が見えない今の運送業界。辞める人ばかり。また、ちょっとでも良い条件・環境にいくためにドライバーが別の会社に転職しているだけで、他業界からの転職や新規に就職される人は少ないのではないでしょうか。
新規に就職しても運送会社の大多数が中小企業。人手不足が多く、新人が一人立ちするまでの指導・教育がしっかりできてない会社が多いと思います。業界的に昔から「見て、やって覚えろ!」みたいな感じだったので、教える側の先輩もどう教えたらいいかわからないところもあるようです。
最近は、届け先や集荷先で「何をどうしたらいいか」といったお客様情報を記載したカルテ・リストなどを用意している会社が多いそうです。それがあると、新人でも初めて行く場所の状況がわかりやすくていいのですが、いまだに「わからなかったら、誰々さんに聞いて~」といったことも普通にあります。
会社から業務携帯を貸与されていて、連絡先が共有されていればいいのですが、個人の携帯を業務に使用している会社も多く、連絡先を共有していないと聞きようがありません。
いま自分がいる会社も中小企業です。アルコールチェックはしますが、夜間は無人なので万が一アルコールが検出されても、誰も止められません。
また、運行時間の管理も……って感じです。ドライバーの人数も多くなく、50歳以上の人ばかりです。そう遠くない時期に、世代交代を進めなければいけないと思います。その際に「この会社でよかった」と思えるようになればいいのですが、現状のままでは、今後、会社がどうなっていくのかも不安です。
【画像ギャラリー】トラックドライバーに聞いた最近不安に思うこと(2枚)画像ギャラリー


