2026年5月3日。雨のHSR九州。例年よりも静かなパドックにロイヤルエンフィールドが並ぶ。1週間ほど前からこの日だけ100%の雨予報だった。雨音の中で見えてきたのは、台数では測れないこのミーティングの輪郭だった。それでも足を運んでくれたライダーの声を聞いてみた。
暗い空とは対照的なほど、パドックの雰囲気は明るく賑やか
「ROYAL ENFIELD MEET in HSR九州」は、ゴールデンウィークに開催される「鉄馬 with TSK 合戦の日」の決勝日と併催されるイベントで、2026年で4回目を迎えた。鉄馬とは、鉄フレームのバイク=ネオクラシックやネイキッドが走るレースだ。ここにロイヤルエンフィールドは4年前からコンチネンタルGT650を、3年前からハンター350を走らせている。
筆者(小川勤)は4年前からコンチネンタルGT650を走らせているが、たくさんの声援がとても励みになるレース。また、こういった機会がなければサーキットで会えないだろう、と思うオーナーさんと話をするのも楽しく、その声はとても新鮮だ。
このミーティングが文化として根付いてきたことを感じさせるのは、九州だけでなく、遠方からの参加者が少なくなかったこと。濡れたバイクを見ながら楽しく会話が繰り広げられるパドックは、空の色と対照的でとても明るい。
しかし、悪天候のため、予定されていたパレードランは中止に。バイクの展示も縮小され、今回はブリット650とクラシック650 125th YEAR ANNIVERSARY SPECIAL EDITIONのみに。ただ、この2台は九州初上陸だっただけに大人気に。撮影する方も多かった。

ハンター350でNC350クラスに参戦した4名。左から「ROYAL ENFIELD with Moto Junkie」から参戦する23歳の中山恵莉菜さん。「RE-Tokyo & Webike」から参戦する、Webikeの楠山泰生さんとロイヤルエンフィールド東京ウエスト&東京セントラル代表の道岡嵩裕さん。「RE広島&デスモRT」から参戦するロイヤルエンフィールド広島を主宰するデスモ代表の谷口充洋さんは65歳の大ベテラン。
「ロイヤルエンフィールドは人と人との距離を近づけてくれる」byマピコさん
「ROYAL ENFIELD MEET in HSR九州」に3度参加している、ロイヤルエンフィールドジャパン アンバサダーのマピコさん。サーキットはハードルが高いと言いつつ、今回はライダーにも積極的に話を聞いている姿が印象的だった。
「HSR九州のミーティングに参加するのは3回目。サーキットはハードルが高い場所ですが、実際に来ると印象が変わります。ロイヤルエンフィールドは可愛い、カッコいいバイクだと思っていましたが、国産車に負けない速さもある。普段は聞けないような音やバンク角はライブならではの迫力があります。今回は雨でしたが、雨なのにこの勢いで走るの?と新しい発見がありました(笑)。
ライダー全員にインタビューしてみましたが、皆さん気さく。ライダーとの距離の近さも楽しめます。
また、例年、このミーティングの前後に九州ツーリングをするのですが、3年ほど前と今とでは、ロイヤルエンフィールドを見る確率が全然違うんです。声をかけていただくことやメッセージをいただくことも多く、自分の発信が誰かの新しい一歩に繋がっていることを知ると、本当に嬉しくなりますね」とマピコさん。
雨の中、本気で走るロイヤルエンフィールド
鉄馬の魅力の一つは、街で見かけるバイクがレースを走っているところだろう。バイクの上で思いっきり伏せて、スロットルを全開にする。バイク同士が接近してコーナーをクリアしていく。その姿は、誰の目にも本気に見える。
この日は悪天候のため、レーススケジュールも大幅変更。コンチネンタルGT650が走るレインタイヤのない18インチクラスは早い時間に移動され、全クラス減周、お昼休みなしの開催となった。
コンチネンタルGT650が走るクラスはACT18(エア・クールド・ツイン=空冷2気筒の18インチ)。ハーレーダビッドソン、ドゥカティ、モトグッツィ、BMWの中にコンチネンタルGT650のクラシカルなスタイリングが映える。5番グリッドからスタートすると1周目に3位に浮上。実はコンチネンタルGT650は、クラス最小排気量。ストレートではどうしても離されてしまう。ハンドリングの良さを武器にコーナーを頑張る。終盤、前を走るドゥカティ スクランブラーを追うが届かず3位でチェッカー。
ハンター350が走るNC(ネオクラシック)350クラスは、他にホンダのGB350シリーズが走れるカテゴリー。実はこのクラスでロイヤルエンフィールドは未勝利。この日もライバルのモリワキGB350は金子美寿々さんの走りで圧倒的なスピードを見せたが、なんと最終ラップに転倒を喫してしまう。その後のトップ争いは熾烈で、ハンター350を駆る中山恵莉菜さんと道岡嵩裕さんが何度も順位を入れ替える。その争いは最終コーナーまで続き、0.086秒差で道岡さんが先にチェッカーを受けた。
張り詰めた空気はここまでだった。先ほどまで本気で競り合っていたライダーたちが笑い合いながら語り合う。ミーティングに集まってくれたオーナーさんにバイクの説明をする。勝負だけでは終わらない。それもまた、鉄馬らしさなのだろう。
天候に関係なく集まり、語り合う
雨は午後に向けて強くなる一方だ。そんな中でもシングル&ツインの音を響かせながらロイヤルエンフィールドが集まってくる。車で来場される方も多かった。バイクを囲み、話をしていると、また別の誰かが加わる。雨が強くなるとロイヤルエンフィールドのテント中に移動して、また語る。集まってくれたオーナーさんに話を聞いてみた。

クラシック350に乗るai_classic350さんは、レースと色々なロイヤルエンフィールドが見たくて福岡から参加。バイクは怖い人が乗るもの…という先入観があったようだが、クラシック350の可愛さを知り、乗ってみたくなった。初バイクがクラシック350で、すでに1万5000kmほど走行。明日からマピコさんとツーリングに行くという。

最近コンチネンタルGT650の120周年記念モデルを増車したが、今回は初バイク&乗り慣れたクラシック350で参加してくれた30歳のho_ri_1995さん。東京からの参加で、有明からフェリーに乗り、この日の朝に新門司に到着。初の九州ツーリングは生憎の天気だが、2台のロイヤルエンフィールドライフに期待を膨らませる。「パレードラン、走りたかったです…」。

大分から参加のkoshian_nyaoさんは、3年ほど前の夏に二輪免許を取得し、その年末に初めてのバイクとしてハンター350購入。YouTubeやInstagramでマピコさんを知り、ロイヤルエンフィールドに乗りたくなったそう。足つきの優しさと乗りやすいところがお気に入り。

北海道から2年連続で来場してくれたmag0728さん。小樽から舞鶴までフェリーに乗り、そこからは800kmほど走ってきた。イベント後もロングツーリングをしながら帰路につく。ヒマラヤの走行距離は3万キロほど。旧ヒマラヤの角ばったゴツい見た目、さらに人と被らないところがお気に入り。明日からマピコさんとツーリングに出発。

全身ロアーズオリジナルのウエアがお似合いの、rinchoschosさん(右)とdj_urachangさん(左)は、静岡県から自走で参加。1日に出発して倉敷で一泊。2日に九州に入り、この後も大観峰などを走り2日かけて帰路につくそう。dj_urachangさんは、コンチネンタルGT535からコンチネンタルGT650に乗り換え5年ほどが経過。rinchoschosさんは、一目惚れして初めて購入したメテオ350に2年乗り、昨年10月にベア650に乗り換えた。その走行距離はすでに8400kmを超えているというから逞しい。

ロイヤルエンフィールドと鉄馬の繋がりは毎年強くなっていく。ミーティングが開催されるのはサーキットだ。レースだから順位も大切だ。しかしそこには速さだけでは語れない、ロイヤルエンフィールド好き同士の強い絆がある。
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/bikenews/533328/
鉄馬をきっかけに広がるロイヤルエンフィールドの輪【ROYAL ENFIELD MEET in HSR九州】【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/533328/533362/













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