最高に楽しいスポーツカーが遂に引退! 受注終了のアルピーヌ「A110」!! 次期型はBEVになるって本当かよ

最高に楽しいスポーツカーが遂に引退! 受注終了のアルピーヌ「A110」!! 次期型はBEVになるって本当かよ

 初代生産終了から40年を経た2017年、復活を果たしたフランスのライトウエイトスポーツ、アルピーヌ A110。復活劇の記憶も新しいA110が、2026年3月いっぱいで日本国内での受注を終了する。そして次期型A110はBEVとして登場する!?

※本稿は2026年3月のものです
文:大谷達也/写真:アルピーヌ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年4月26日号

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2026年3月いっぱいで日本での受注を終了

2017年、40年ぶりに蘇ったアルピーヌ A110(写真奥)。オリジナルのフォルムを現代的に解釈し、その中に先代(写真手前)がぴったり収まるサイズ感を実現させた。リアの傾斜など随所にリスペクトが宿る
2017年、40年ぶりに蘇ったアルピーヌ A110(写真奥)。オリジナルのフォルムを現代的に解釈し、その中に先代(写真手前)がぴったり収まるサイズ感を実現させた。リアの傾斜など随所にリスペクトが宿る

 熱狂的なアルピーヌ信者はルノー社内にも多く、復活を目論む計画は何度も浮上したが、限られた販売台数では事業性が見込めず、いずれの計画も闇に葬られたという。

 彼らの念願がかなったのは2012年のこと。この時はケータハムとの共同プロジェクトとして復活計画が承認されたが、ほどなくケータハムは経営不振に陥ってプロジェクトから離脱。

 それでも計画がすでに動き出していたこと、そして信者たちの熱い声援に後押しされる形でA110は完成し、2017年ジュネーブショーで初公開された。

 エンジンは直4、1.8Lターボを横置きにミドシップ。アルミの引き抜き材とパネルを組み合わせたボディは1110kgと恐ろしく軽量で、前後ダブルウィッシュボーン式サスペンションは巧妙なジオメトリー設定により、大ストローク時にもバツグンのロードホールディング性を発揮。

 しなやかな足回りと軽量ボディを活かしたA110の「ヒラヒラとして軽快な走り」は、こうして誕生した。

 日本導入は2018年。まずはプルミエール・エディションを50台限定で抽選販売したところ、なんと1021名が応募。抽選式は在日フランス大使館で行うという賑々しさだった。

アトリエアルピーヌで受注するモデルはすでに完売。最後の限定車のBLEU ALPINE EDITIONはR70が数台あるのみ(2026年3月18日時点)
アトリエアルピーヌで受注するモデルはすでに完売。最後の限定車のBLEU ALPINE EDITIONはR70が数台あるのみ(2026年3月18日時点)

 当時の仕様は最高出力252psで、足回りはもっともソフトなシャシー・アルピーヌ(以下、CAと表記)のみだったが、2019年には292psのエンジンとよりハードなシャシー・スポール(以下、CSと表記)を組み合わせたA110Sを追加。

 これと前後して、発売初期に用意されていた左ハンドル仕様の受注は一時停止となった。

 さまざまなパーソナライゼーションが可能なアトリエアルピーヌの導入は2020年11月。翌年2月にはマイナーチェンジが実施され、A110(252ps/CA)、A110GT(300ps/CA)、A110S(300ps/CS)の3モデル構成となる。

 さらに2022年12月には300psエンジンと専用シャシーを組み合わせたA110Rが誕生。その足回りはCSよりもハードだったにもかかわらず、超軽量なカーボンホイールによってバネ下重量を軽減。CAに迫る快適性を実現してファンを驚かせた。

 2025年4月には限定車A110アニバーサリー(252ps/CA)、A110GT(300ps/CS)、A110R70(300ps/専用シャシー)のラインナップに。

 生産終了理由が、義務化される緊急ブレーキに対応できないことにあったのは残念だ。

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電動化へと舵を切るアルピーヌの次なる一手

本国で先行デビューを飾ったアルピーヌ A290
本国で先行デビューを飾ったアルピーヌ A290

 これからのアルピーヌが目指すのは、電動化という荒波さえも味方につける、揺るぎない「運転する歓び」だ。日本市場においても、その鼓動は確実に高まりを見せている。

 広報部への取材によると、本国で先行デビューを飾ったホットハッチ「A290」と、流麗なスポーツファストバック「A390」の日本導入に向けた準備が、着々と進められているという。

 そして、世界中のファンが固唾を呑んで見守る「次期型A110」もまた、開発の真っ只中にある。BEVとして生まれ変わるその姿に、一抹の不安を覚える者もいるかもしれない。

 しかし、アルピーヌに妥協はない。彼らはBEVという宿命を背負いながらも、ブランドの魂である「軽さ」を執念のエンジニアリングで実現しようとしている。

 さらに、この新型プラットフォームは内燃機関の搭載をも見据えて開発されているという。

 BEVであることを決してネガティブに捉えず、与えられた制約の中で「最高に楽しい一台」を生み出そうとする彼らのポジティブな姿勢。そのロマンに満ちた挑戦こそが、クルマ好きのハートを激しく撃ち抜くエッセンスだ。また出会える日まで……。ありがとう。

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