富士山を望む静岡県富士宮市の名門キャンプ場「ふもとっぱら」。ここで2026年5月29日から31日にかけて、三菱車オーナー最大の祭典「三菱スターキャンプ2026 in 朝霧高原」が開催された。三菱車オーナーだけが参加できるこのイベント、今年は600組規模に拡大。好天にも恵まれ、会場は家族連れの歓声で大盛況だった。
そんな賑わいの片隅に、不釣り合いなほど巨大な「黒いテント」が佇んでいた。じつはこの中身、5月29日の三菱自動車・新中長期ビジョン発表会で7年ぶりの復活が明かされたばかりの「新型パジェロ」(2026年秋に世界初公開予定)だというのだ。当選したごく一部の参加者だけにこっそり披露するシークレット見学会で、もちろんメディアは完全シャットアウト。無念……。だが「見学した参加者に感想を聞くのはOK」とのことで、さっそく直撃してみた!!
文:ベストカー編集局長T、写真:ベストカー編集部
【画像ギャラリー】三菱スターキャンプ2026に新型パジェロ現る!! マスコミ完全シャットアウトで見せた感想は??(5枚)画像ギャラリーふもとっぱらに600組!! 大盛況のスターキャンプ会場に巨大な黒テント
「三菱スターキャンプ」は、1991年のスタート以来、自然の大切さを学びながら家族や仲間、そして三菱車との絆を深めるオートキャンプイベントとして親しまれてきた、三菱ファンにとっての一大行事だ。今回で22回目を数え、これまでの参加者は延べ1万1000組以上にのぼる。
2026年は「より多くの人に思う存分楽しんでもらいたい」ということで、参加枠を600組へと拡大。それでも三菱車オーナー限定という狭き門に応募が殺到し、抽選倍率は約2倍に達したという。当選者のみが足を踏み入れられる、まさにプレミアムな祭典なのだ。
会場では、デリカD:5やデリカミニの4WD性能・走破性を体感できるオフロード試乗をはじめ、アウトドアクッキングやモノづくりのワークショップなど定番プログラムが目白押し。さらに今年は人気ものまねタレントのりんごちゃんによるスペシャルステージ、夜のキャンプファイヤー&スペシャルライブには歌手の元ちとせを迎えるなど、子どもから大人まで丸ごと楽しめる内容となっていた。三菱本体主催の朝霧高原を皮切りに、全国の系列販売会社主催によるスターキャンプも順次開催される予定だ。
そんな和やかな会場の一角に、明らかに“異質”なものがあった。周囲のカラフルなテント群とは一線を画す、真っ黒で巨大なテントである。
中身は「新型パジェロ」!! 当選者だけのシークレット見学会
関係者によれば、この黒いテントの正体こそ、復活が決まったばかりの「新型パジェロ」だというから驚きだ。
ご存じのとおり、三菱自動車は前日の5月29日、2026年度から2030年代に向けた新中長期ビジョンを発表したばかり。スローガンに「尖った商品・ブランドの強化でお客さま満足と企業価値を向上」を掲げ、自社の強みを最も発揮できる「オフロード商品群」と「アセアン商品群」の2領域へ経営資源を集中する方針を示した。その主役として、2019年に国内生産を終了していたパジェロを2026年度中に投入、この秋に世界初公開することを明言。さらに今後は「パジェロシリーズ」として展開していくことまで公表された。三菱ファンが長年待ち望んでいた“悲願の復活”である。
その新型パジェロを、発表からわずか翌日に、しかもスターキャンプの当選者のなかから厳正な抽選で選ばれたごく一部の人だけにこっそり披露する――というのが今回のシークレット見学会の正体だ。当然ながらメディアは完全にシャットアウトで、編集部としては中をのぞくことすら叶わず(涙)。ただ、見学を終えた参加者への“感想取材”だけは許可されたため、テントから出てきた幸運な当選者を直撃させてもらった。
ちなみに見学者は全員が守秘義務契約にサインしているため、デザインやスペックといった具体的な中身は一切語れない。その点をご了承のうえ、読み進めていただきたい。
見学した西さん一家を直撃!! 第一声は「想像を超えてきた」
話を聞かせてくれたのは、岡山県井原市からはるばる参加した西雅樹さんご一家。スターキャンプへの参加は今回が初めてだという。

黒いテントの中で新型パジェロと対面した第一印象を尋ねると、返ってきたのはひと言、「えー……、かっこよかったです」。守秘義務があるため言葉を選びに選んだ、苦しくも誠実な回答だ。それでも続けて、「どんなクルマだろうかと想像していたのですが、その想像を超えてきました」と、にじみ出る興奮を隠せない様子で語ってくれた。語れることは少なくとも、その表情と声色から“本物の手ごたえ”がしっかり伝わってくる。
歴代パジェロを乗り継いだ生粋の三菱党
じつは西さん、パジェロには並々ならぬ思い入れがある。
「免許を取って一番最初に乗ったクルマがパジェロでした」と西さん。現在48歳というから、いまから約30年前、18歳の頃の話だ。その後もパジェロのショート、ロングと乗り継いできた、筋金入りの“パジェロ党”である。
しかも三菱愛はパジェロだけにとどまらない。普段の足として現行トライトンを駆りつつ、デリカ、さらには三菱の名を世界に知らしめたランサーエボリューション(しかも有終の美を飾ったファイナルエディション!!)までお持ちだというから、生粋の三菱ファンといえる。これぞスターキャンプに集う三菱ファンの鑑である。
「SUVというより本格クロカン」「高級感がある」――参加者が語った手応え
具体的なデザインは語れないなかでも、西さんの言葉の端々からは新型パジェロの方向性がうっすらと見えてくる。
「私は丸みを帯びたデザインがあまり好きではないのですが、ここで見たクルマ(新型パジェロ)は直線的で角張ったデザインで、そこがかっこよかった」と西さん。さらに「SUVというよりは本格的なクロカンという印象。SUVとクロカンの中間というより、はっきりクロカン寄りだと感じました」と続ける。
この“クロカン寄り”という第一印象、じつは公式情報とピタリと符合する。三菱は新型パジェロを、評価の高い現行トライトンのラダーフレームをベースに専用開発した「クロスカントリーSUV」と位置づけ、加藤隆雄CEOも「三菱自動車らしさを詰め込んだフラグシップ商品」と表現しているからだ。歴代パジェロを知り尽くした西さんの目利きは、見事に的を射ていたわけである。
加えて西さんが強調したのが「高級感」だ。「武骨というよりは高級感がありました。内装も見せてもらいましたが、私が乗っていた頃のパジェロよりも、ずっと上質な作りになっていた」とのこと。現在トライトンに乗る西さんは、「トライトンもいいクルマですが、新型パジェロを買えるよう、なんとかしたいです(笑)」と本音をこぼしつつ、「やはり走破性の高さと、どこへでも行ける安心感。そこだけは妥協しないでほしい」と、生粋のパジェロ党らしい注文も忘れなかった。
増岡浩総監督が語る「パジェロは三菱の王様」
会場では、もうひとり“三菱の生きる伝説”を捕獲することに成功した。チーム三菱ラリーアート総監督・増岡浩氏である。
増岡氏といえば、世界一過酷なラリーとして知られるダカールラリーに三菱のワークスドライバーとしてパジェロで参戦し、2002年・2003年に日本人初の総合2連覇を達成したレジェンド。現在はその実戦で培った知見を新型車の開発・総合評価やテストドライバーの育成に注ぎつつ、チーム三菱ラリーアートの総監督として、アセアン最高峰の過酷さで知られるアジアクロスカントリーラリー(AXCR)を2022年・2025年の総合優勝へと導いてきた人物だ。

前日に発表された新中長期ビジョンについて、増岡氏は「『三菱自動車らしさ』を前面に出していこうということで、本当に“ついにきたな”という感じです」と感慨深げに切り出した。
「三菱自動車らしさとは何か。それは、路面や天候を気にせず、どんな悪条件でも安全に目的地へ行って帰ってこられるクルマです。私たちのモットーである“とにかく強いクルマ”という強さを、全面的に打ち出していく。他社が躊躇するようなところでも、もう一歩先、奥まで行ける限界の高さが、安心感や満足感につながる。そうした喜びを提供できるのは、やはり三菱でなければできないことだと思っています」








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