2017年秋に正式発表される(おそらく9月末のフランクフルトショーか10月末の東京モーターショー)新型レクサスLS(北米仕様の初代から数えて5代目、日本市場は2006年の4代目から導入)が、東京・有楽町の国際フォーラムにてひと足早く主要概要の公表とスタイリングのお披露目を実施した。
レクサスブランド最高峰のフラッグシップサルーンが、いよいよ新型に切り替わる。ここでは今回公表された新情報を速報ベースでお伝えしつつ、本誌分析情報をお届けしたい。
文:ベストカーWeb編集部 写真:平野学/TOYOTA
◼️ついに衝突回避にハンドル操作も加わった新型LS
トヨタの高級ブランド「レクサス」は、そもそも1989年の初代LSとともに始まっている。
この初代LSは静粛性と乗り心地性能、ディーラーでのサービスなどで圧倒的な存在感を示し、発表直後から世界中の高級ブランドに大きな影響を与えた。
そんなLSに対して、「レクサスは常にLSとともにあった」、「豊田章男社長からも、初代を超えるLSを作ってほしいという指示があった」と語るのは、チーフエンジニアの旭利夫氏。
今回公表された新機能は主に安全装備(これは当面日本仕様のみに先行搭載)。世界初搭載技術となるのが、「歩行者注意喚起」と「アクティブ操舵回避支援」だ。
これは、前方の歩行者と衝突する可能性があるとシステムが判断した場合、大型カラーヘッドアップディスプレイに歩行者が存在する方向を表示して直感的な認知に寄与。
さらにブレーキ制御だけでは衝突回避が困難かつ操舵制御(ハンドル操作)によって回避できるとシステムが判断した場合、警報とブレーキ制御に加えて自動で操舵制御を行い、衝突回避あるいは衝突被害軽減を支援する機能。
これの何がすごいかというと、ついに緊急時に車がハンドル操作まで制御して危機回避(被害軽減)する、というところだ。
このほかにも対後方歩行者サポートブレーキ(駐車時に後方の死角に幼児などを感知した場合ブレーキがかかる)や進化したレーンチェンジアシストなど、ともかく「世界最高峰の安全技術」への意気込みがすごい。
また、日本での実車披露は今日が初めてとなるわけだが、フロントグリルの押し出しの強さは本企画担当がこれまで見た市販車の中では随一。
このグリルの編み込みはいったいどういう理屈でこうなっているんでしょうか。……と、思わずベタな感想が漏れてしまうほど迫力満点な新型LS。
一見の価値アリなので、最寄りのレクサスディーラーなどで目にする機会があれば(おそらくデビュー前に全国のレクサス販売店で内見会などがあるはず)、覗いてみよう。
安全技術が複雑で高度なため、現在多くのレクサス販売店で営業マンへの説明教育が鋭意進行中のはず。
なお新型LSガソリン仕様のLS500(310ps&10速AT)とハイブリッド仕様のLS500h(220ps+モーター&マルチステージハイブリッドシステム)が
用意される(現行型のLSはガソリン仕様がLS460、ハイブリッド仕様がLS600hというグレード名構成だったが、新型はガソリン仕様がLS500、ハイブリッド仕様がLS500hとなる)。
専用グリルや専用20インチアルミホイールなどが装備されるスポーツグレード「F SPORT」も用意されているぞ。繰り返すが、正式発表は2017年秋。楽しみだ。
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