あの「ジューク」が、多面体デザインをまとった近未来クロスオーバーへと大変身を遂げます。日産は2026年4月、長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」のなかで、3代目となる新型「ジューク」を公開しました。「欧州におけるコアモデル」と位置付けられた新型の姿は、初代がデビューした当時の衝撃を思い起こさせます。ジュークの歩みを振り返りながら、新型の最新情報をお届けします。
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:NISSAN
【画像ギャラリー】日本で乗れなかった2代目「ジューク」(欧州仕様)をチェック!(15枚)画像ギャラリー折り紙のような多面体デザイン!! ハイパーパンクの世界観をそのまま市販化
公開された画像を見て、まず目を引くのは折り紙のようなアグレッシブなボディでしょう。平面とシャープな稜線だけで組み上げられており、面に直接埋め込まれたような前後のシグネチャーランプや角張ったまま力強く張り出す前後のフェンダーなど、どこを切り取っても個性の塊。丸みを帯びたデザインが多いこのセグメントにあって、まさに異彩を放つ存在となります。
このデザインは、2023年のジャパンモビリティショーに出展され「次期ジュークの姿」として話題をよんだコンセプトカー「ハイパーパンク」そのもの。日産は2023年11月にイギリスで行った欧州市場における電動化戦略の説明の場において、次期ジュークにはBEVが設定され、デザインについては「ハイパーパンクのイメージが取り入れられる(Future models inspired by Hyper Punk)」としていました。角度によって表情を変える立体的な外板とシルバーの質感。あのショーカーの気配をそのまま纏って市販化されるようです。
初代ジュークが丸形ヘッドランプと薄型ランプを組み合わせた個性的なフロントマスクで市場に衝撃を与えたように、3代目もまた賛否をよぶデザインを貫いています。日産欧州の最高パフォーマンス責任者(CPO)ギヨーム・カルティエ(Guillaume Cartier)氏も英国メディアの取材に対し、「マーマイト(好き嫌いがはっきり分かれることで知られる英国の発酵食品)のようなクルマ」と表現しており、万人受けを狙うのではなく、強い個性で惹きつけるモデルといえそうです。
中身はリーフの兄弟車。HEV併売という現実解も残された
基本骨格には新型リーフにも採用されているCMF-EVプラットフォームを採用。生産も英国サンダーランド工場で並行して行われます。ゆとりのある広いキャビンと、インテリアにはデジタルメーターとGoogle統合型のインフォテインメントシステムが与えられる見込みです。
詳細なスペックは公表されていませんが、新型リーフが52kWhと75kWhのNMC(ニッケル・マンガン・コバルト)バッテリーを搭載し、最高出力218ps、前輪駆動で最大620km(欧州値)の航続距離を実現していることを考えると、新型ジュークも同等の実力を備えてくると考えられます。V2G(Vehicle to Grid)にも対応する見込みです。ライバルとして想定されるのはフォードの「プーマ Gen-E」やキアの「EV3」。発売は2027年春を予定しています。
また、2代目ジュークのハイブリッド(HEV)モデルを継続販売する方針も示されました。当初は完全なBEV移行を計画していたものの、欧州におけるBEV需要の鈍化を踏まえ、戦略を見直したものと考えられます。ユーザーの選択肢を残すという意味で、きわめて現実的で賢明な判断です。


















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