数年前よりたびたび日本自動車界に流れる「マークX消滅説」。現行型がデビューしたのは2009年10月であり、今年ですでに8年目(先代から現行へは5年でチェンジしている)。
昨年11月にマイナーチェンジを実施したものの、次期型開発のニュースはいっこうに聞こえてこない。本当になくなってしまうのか?
ベストカースクープ班に手持ちの情報を聞いてみた。
文:ベストカーWeb編集部
「状況を考えると、マークXのモデル消滅やむなし、というところでしょう」
ベストカースクープ班は語る。
確かに、1980〜90年代にわが世の春を謳歌したマークII三兄弟は、国産車全体の販売を引っ張るほどの存在感を示していた(なにしろマークII、チェイサー、クレスタは3車種合わせて月販4万台を超えていた時期もあった)。
しかし2017年現在、マークXが属する国産ミドルクラスのFRセダンは苦戦が続く。
300万〜400万円の価格帯はアルファードやヴェルファイアといったミニバン勢、BMWやアウディといった輸入車勢が入り乱れる激戦区。
そこでハイブリッド仕様も用意されていないマークXが売れ続けていくのは難しい。
「3〜4年前までは“次期型はFF化して存続”という開発情報もありましたが、最近はめっきり聞かなくなりました。
このクラスのセダンはアメリカでたくさん売れているカムリがあり(2017年7月10日に新型が日本デビュー)、プラットフォームが違う同クラスのセダンを2車種抱えておくのは難しい、という状況です」
とは本誌スクープ班。
やはりマークXは現行型でモデル消滅なのか……。
落胆するマークXファンにもしかし、朗報がふたつある。
ひとつは、そうはいっても現行型はあと2年程度は現行型の生産・販売を続けるであろうこと。
もうひとつはこの2017年8月に、GAZOOより最スポーツグレード「GR-S」が発売されることだ。
社内カンパニー制を導入したことで、存在感をアピールしたいGAZOOレーシングカンパニー。その狙いと「最後になるであろうFRスポーツセダン」であるマークXの商品コンセプトがうまく合致した。
このGAZOOの戦略、今後のラインアップに関しては、7月10日発売の『ベストカー8月10日号』をご参照いただきたい。
ともあれマークXである。
マークXといえば、先代型の途中(2006年頃)から現行型のマイチェン(2016年時)までTVCMに起用されていた佐藤浩市氏が印象深い。多くの日本人が「いつかあんな部長になりたい」と胸を熱くさせたはず。
本企画担当もそのひとりだが、残念ながらマークXは遠く、部長への道はそれよりもっと遠かった。
次期マークXの開発状況は今後も調査し続けたいが、まずは現行モデルを愛し、その動向を見守ってゆきたい。
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