ラリージャパンや全日本ラリーで鍛えてきたコペンが車高をアップしラリー北海道に初挑戦。フロアからの激しい突き上げや轍の違いに苦しみながらも見事完走。今回でコペンのラリー活動は休止となるが、新型コペンへと今回の挑戦は受け継がれていく。
文・写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】車高50mmアップで迫力増し! ラリーを戦った「コペン」の勇姿を見よ!!!!(6枚)画像ギャラリー軽自動車で世界と戦う!2022年からラリージャパンに5年連続出場
2022年、12年ぶりの日本開催となったWRCラリージャパン。そこに1台の軽自動車の姿があった。ダイハツ・コペンだ。ほぼノーマルのまま安全対策をしたクルマは、厳しい路面に悩まされながらも完走し、そのポテンシャルの高さを印象づけた。
3年目には880ccにボアアップし、ワイドボディ化、4年目には1000ccエンジンを搭載と果敢にチャレンジを続けてきた。5年目の今年は660ccに戻し、ラジエターやインタークーラーもノーマルとするなど基本に立ち返った仕様で走った。ノーマルゆえに水温が上がり、制御が入ってパワーダウンしてしまうなど、歯がゆい思いもしたが、諦めることなくトップから1時間28分遅れで完走。
いずれも「コペンを強くしたい!」「速いクルマにしたい!」という強い想いが込められた挑戦だった。そのコペンがラストランとして選んだのはラリー北海道だった。ラリー北海道はこれまで走ってきたターマック(舗装路)ではなく、2日間で14のSS、合わせて115.76kmのグラベル(未舗装路)で争われ、リエゾンを含めると665kmという長丁場。あえてこの厳しいラリーを選んだのには訳がある。
FRとも噂される次期コペンに向けたボディづくりに向けた取り組み
8月いっぱいで生産終了となったコペンだが、次期型への取り組みはすでに始まっているはず。昨年のJMSでFRのコペンが提案されたが、仮にFRとなれば、エンジンは縦置きとなり搭載位置も高くなる。プロペラシャフトが通るフロアの設計も気になるところだ。
軽自動車で本格的なモータースポーツに挑戦し、多くの知見を得たコペンだが、新型車を作ろうと思えば、さまざまな試作も必要で、今回のラリー北海道の挑戦は、シャシー設計やボディ剛性を考える上でのヒントにしたいのではないだろうか?
荒れた路面を走ることで、舗装路に比べ、予想できないくらい大きく、変化に富んだ入力がボディに加わることは容易に想像できる。シミュレーションでは得られないデータを得られることが、公道を走るラリーに出場する大きな狙いであろう。
実際にコペンのラストランをドライブした相原泰祐選手は「50mmほど車高をアップし、サスペンションもグラベル用にしましたが、ワダチが合わないこともあって思うような走りができませんでした。ただ、濡れてミューの低いタイトなコーナーではコペンらしい気持ちの良さが味わえました。それと、下回りをかなりヒットしましたが、意外に平気だったことが収穫ですね」と教えてくれた。
ダイハツはこの9月からDGR(ダイハツ・ガズー・レーシング)の組織を強化し、モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくりを加速させていくという。DGRは今後コペンに代わってミライースDSR(tuned by D-SPORT Racing)でラリーに参戦し、軽自動車の可能性を追求していくというが、DGRの大きなミッションのひとつが新型コペンの開発であることは言うまでもない。
早いタイミングで次期コペンのテスト車両が、モータースポーツに投入され、鍛えながら市販化されていくストーリーが見たい。コペンとスタッフの皆さん、お疲れ様でした。そして、次期コペン、よろしくお願いいたします。
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