ホンダ復活のキーポイントは「ホンダらしさを取り戻すこと」。しかし、ホンダらしさとは一体何か? そこでホンダを愛する自動車評論家&手近にいたホンダ好きに、それぞれのホンダらしさと「我が推しホンダ」を教えていただいた。
※本稿は2026年8月のものです
文:大谷達也、橋本洋平、ベストカー編集部・鈴村朋己、ベストカーWeb・白井 魁/写真:ホンダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年9月26日号
大谷達也氏の「推しホンダ」……2代目NSXタイプS&初代NSXタイプS
鷹栖のテストコースで2代目NSXのタイプSに試乗した時は、本当に死ぬかと思った。
クルマが悪かったからではない。恐ろしく限界が高いシャシー性能を思い知らせるため、先導車のテストドライバーが私の腕では追いつかないほどのハイペースで周回したことが、その理由だった。
このエピソードは、ホンダには腕利きのテストドライバーが揃っていて、彼らが感じ取ったことが的確にクルマ作りに反映されていることを物語っている。
見逃されがちなことだが、最近のホンダ車は乗り心地がスムーズで、しかもスッキリとして正確なハンドリングであることが多い。それらはすべて、ホンダに優秀なテストドライバーが揃っている証拠といえる。
ちなみに私はテストドライバーという言葉を使ったが、実は彼が技術者のひとりであることを知ったのはNSX試乗後のことだった。
橋本洋平氏の「推しホンダ」……S2000
レブリミット9000回転。オープンボディにハイXボーンフレームを搭載し高剛性を確保するなど、とにかく妥協がなかったS2000。ホンダ創立50周年記念車だからこそなのだろうが、これぞホンダが詰まっていると思い所有していたことがある。
乗れば6000回転までは眠たいが、VTECが切り替われば豹変し、一気に9000回転まで連れていく。
持っていた初期型は限界域がすっ飛んでいくようなピーキーさがあったが、そこがまたたまらなく面白かった。カミソリのようなキレ味に感じたからだ。おかげでそれらを御した時の爽快感が最高だったことを思い出す。
作り手も乗り手もすべてを出し切った時に最高の顔を見せてくれるところ、ソコがホンダらしかった。
編集部・鈴村朋己の「推しホンダ」……HSV-010 GT
JGTCからSUPER GTで長年戦い続けたNSXは、トヨタや日産とは異なり、市販車と同じミドシップを貫いた孤高の存在。しかし市販車終了でベース車を喪失。
代わりに2010年から投入されたのが、HSV-010だ。同車はリーマンショックの影響で市販化が白紙となってしまった背景があり、これはGT500史上初のプロトタイプモデル。この唯一無二感が、たまらなくホンダらしい。
サーキットで聞いたフォーミュラーカーのような甲高いサウンドは鳥肌モノ。直線スピードこそ伸びないが、コーナリングではライバルを圧倒。一点で勝負する姿に惚れた。

























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