ボルボの新型車が相次いで日本に上陸している。本国からやや遅れての登場となっているものが多いが、ここでご紹介するES90は本国では2025年に登場済み。セダン・ワゴン・SUVを融合したというES90は「待っていた甲斐がある」一台だ!!
※本稿は2026年8月のものです
文:戸田治宏/写真:望月勇輝
初出:『ベストカー』2026年9月26日号
セダン・ワゴン・SUVを融合したクロスオーバー
別記事で試乗したEX90は、ボルボBEVのフラッグシップSUV。今回のES90はセダン・ワゴン・SUVを融合したクロスオーバーモデルの旗艦だ。S90、V90、V90クロスカントリーをひとつにしたモデル(ボルボ広報)である。
日本導入は生産開始が2024年に遅れたEX90と同時になったが、欧州では90シリーズの第2弾として翌2025年にデビュー。
BEV専用のSPA2プラットフォーム、車両システムを統合制御するNVIDIA「Orin」を核とした次世代コアコンピューティングシステムなど、メカニズムとソフトウェアはほぼすべて新作。基本的にEX90と共通だ。
5m×2m弱の全長×全幅はクラウン クロスオーバーよりひと回り大きく、全高はほぼ同じ低さ。ホイールベースがEX90よりさらに10cmほど長いのは、2列シートのパッケージや流麗なスタイリングなどのバランスを考慮したものだろう。北欧調デジタルコックピットの造形も巧みに差別化されている。
ライバル車たちから乗り換えたくなる良さ
試乗したのは最上級のウルトラ ツインモーター パフォーマンスだ。4WDのパワーユニットはEX90の同グレードと共通。車重と空力の有利さで一充電走行距離は650kmから720kmに延伸している。
通常はリア駆動。トルクはこれだけでも5Lガソリンに匹敵する。2.5t超の車重に男性の3名乗車でも走りは余裕に満ちている。
常時4WDのパフォーマンスモードでは、怒濤のシステムトータル680ps/88.7kgmを瞬時に発揮。圧倒的静けさのまま体がシートに押し付けられる加速は、ワープ感覚の凄まじさだ。0-100km/hは4秒。
シャシーのよさにも驚かされた。ボディは剛性感にあふれ、標準のエアサスは22インチタイヤの硬さを感じさせない上質な乗り心地と強靱なロール剛性を両立。アクセルオンでグイグイ曲がる前後の駆動バランスも絶妙だ。最新ボルボ車の卓越したハンドリングは目からウロコだった。
ES90の主力はシングルモーターだが、スタートで1000万円を切る価格も競争力が高い。ボルボ車からの乗り換えだけでなく、アウディ A6 eトロンやレクサス ESあたりに対しても存在感を発揮しそうだ。
●Volvo ES90 Ultra Twin Motor Performance 主要諸元
・全長×全幅×全高:5000×1940×1545mm
・ホイールベース:3100mm
・車両重量:2560kg
・パワーユニット:永久磁石同期電動機
・総電力量:106kWh
・モーター最高出力(前・後):299ps・381ps
・モーター最大トルク(前・後):39.8kgm・48.9kgm
・タイヤサイズ(前・後):255/40R22・285/35R22
・駆動方式:4WD
・一充電走行距離:720km
・価格:1299万円






















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