20年近く売れ続けるデリカD:5だが、実はデリカの長寿ぶりは今に始まった話ではない。かつては新型が登場したあとも、旧型がそのまま販売され続けるという異例の展開まであったのだ! なぜ世代交代しても旧型を残す必要があったのか? そこには当時のミニバン事情と、デリカならではの意外な理由が隠されていた!
文:小鮒康一/写真:三菱、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】最終モデルは1994年!? 子孫多すぎなデリカスターワゴンの系譜を生き残った海外モデル含めてイッキ見!(14枚)画像ギャラリー最後のキャブオーバーモデルとなった2代目スターワゴン
2007年1月の登場以来、まもなく20年を迎えようとしていながらも、未だに高い人気を誇るどころか過去最高の販売台数を記録するという驚異的なロングセラーモデルである三菱 デリカD:5。
しかしデリカがロングセラーなのは今に始まったことではなく、なんと1986年に登場したデリカ スターワゴンの2世代目モデルは、新型のデリカ スペースギアが登場してからも併売されるほどだったのだ。
デリカにスターワゴンのサブネームが付けられたのは1979年に登場した2代目デリカをベースとした乗用ワゴンモデルからで、1982年に追加された4WD仕様は多人数乗車が可能なワンボックスカーでありながら本格的な悪路走破性を兼ね備えたモデルとして、のちのデリカのキャラクターを決定づけた1台となっていた。
そして1986年に登場した2代目スターワゴンは、初代の4WDワンボックスカーというキャラクターを踏襲(2WDモデルも存在)。1989年には4WDモデルにもクリスタルライトルーフと名付けられたサンルーフ&エクストラウインドウをルーフ部に追加した仕様が設定され、RVブームの後押しもあってスマッシュヒットを記録したのである。
スペースギア登場後もスターワゴンが残ったワケ
その後、1994年5月には次世代モデルとなるデリカ スペースギアが登場するのだが、スターワゴンはグレードを縮小しつつも併売がなされた。
これはスペースギアがパジェロのメカニズムをベースとしたことでスタート価格が上昇してしまったということもあるが、パジェロベースとなったことでフロントエンジンレイアウトになったことも大きく影響していたと考えられる。
いまでこそ3ナンバークラスのミニバンはフロントエンジンレイアウトが当たり前となっているが、当時はフロントシート下にエンジンを搭載するキャブオーバータイプが主流で、スペースギアが初だったのである。
そのため、従来のユーザーがフロントエンジンレイアウトに拒否反応を示した際の保険として、旧型のスターワゴンを併売していたというワケなのだ。
ただフタを開けてみるとスペースギアは人気モデルとなる一方で、スターワゴンにも根強いファンがいたため、スターワゴンにも特別仕様車の「アクティブワールド」などを設定しながら1999年まで生産が続けられたのだった。
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