『ホンダF1が苦戦している』。——そう今シーズン序盤に報じてからもう半年だ。
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全20戦中、13戦を終了した時点で、最上位は6位。入賞回数は計3回で、ランキングは10チーム中9位と低迷している。
そんななか一度契約を交わしたチームとの関係が白紙になり、「マクラーレンがホンダとの関係を解消する」という噂まで出てきた。ホンダF1は今季苦戦を抜け出せるのか!? そして、来年はいったいどうなってしまうのか?
文:津川哲夫/写真:Honda、RedBull contenrpool、LAT
ホンダF1が今抱えるコース内外の課題
シーズンも折り返し、後半戦に入ったF1グランプリ。トップ争いは熾烈で、中団争いも戦国時代の形相。コンストラクターズのランキングも渾沌を呈している。そんななかで相変わらず1ポイントの獲得に苦戦しているのがマクラーレン・ホンダ。
未だに多くの問題を抱え、解決の糸口が掴めない。問題になっていたホンダパワーユニット(PU)の信頼性もそれなりに向上はしてきたが、ターボユニット、MGU-H(熱エネルギー回生ユニット)、潤滑系などに問題を抱え、その解決、そしてパフォーマンスの向上、燃焼効率の向上など、課題は山積みだ。
しかし、今シーズンを来期への開発として考えればまだ3年目。来期以降の向上はもちろん充分に可能性は高い。
事実、トラブルの大半は、原因の究明が済んでいる。これらのトラブルが解消しただけでもパフォーマンスの向上に繋がるはずだ。無事走り切れば現在でもトップ10は狙えるのだから。
現在の問題は何もホンダだけの問題ではなくマクラーレン側にもそれなりの問題はあるのだが、ここへ来て遂に“マクラーレンとホンダの関係危し!”の兆候が現れた。
現在F1界では、マクラーレンがホンダを捨て、ルノーエンジン獲得を画策し、ホンダはF1撤退も視野に入れている……などなど、ネガティブな噂が充満。
また、一端供給を決めていたザウバーがフェラーリに寝返ったことも、ホンダへの噂をさらに大きくしてしまった(編注:ホンダとザウバーは2018年のパワーユニット供給契約を締結したが後に契約は白紙に)。
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