日産自動車は、2020年11月5日、ピックアップトラック「ナバラ」と「フロンティア」のフルモデルチェンジを発表した。これらの車種は、海外で生産販売を行っている世界戦略車のひとつだ。
日産の80年以上に及ぶピックアップトラックの歴史を受け継ぐモデルであり、日本でも近年まで販売されていた「ダットサントラック」の末裔にあたる。
ナバラとフロンティアは、一部の仕様こそ異なるが、デザインやメカニズムなどの基本を共有する姉妹車。タイやオーストラリアなど、グローバルでは「ナバラ」、メキシコや南米では「フロンティア」と呼ぶ。
実はこのナバラ/フロンティアは、2019年のグローバル販売において日産車で7番目に多い21万台超を売り上げた稼ぎ頭。本稿ではそんな新型「ナバラ」(フロンティア)を紹介していこう。
文/大音安弘、写真/日産
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大幅に進化した中身を象徴! 新型ナバラはデザインもスタイリッシュに
ナバラには、前席+荷台の「シングルキャブ」、前席後方に収納スペースを備える「キングキャブ」、後席を備える「ダブルキャブ」の3タイプのボディが展開されるが、オンラインで世界初披露された新型は、上級仕様の「ダブルキャブ」仕様である。
新型ナバラの特徴は、実用的かつタフなトラック性能を伸ばしながらも、SUVに求められる快適な移動とカッコよさを高めたことにある。また、世界的にニーズが高まる先進安全機能やコネクテッド機能の搭載も図られている。
クロカンを彷彿させるタフなエクステリアは、ビジュアル的にもフレームを持つ堅牢な車両であることを示すために「壊れない」をデザイン言語として活用し、頑丈さを強調しながらもスタイリッシュなデザインが目指された。
フロントグリルには、日産のピックアップモデルの新アイコンである「インターロックグリル」を、大型ピックアップトラック「タイタン」に続いて採用。グリル後方に潜むパワフルなエンジンを封じ込めるプロテクターのような力強い縁取りが印象的だ。
その左右をコンパクトかつシャープなデザインのLEDヘッドライトが挟み込む。まさに力強くスポーティなフロントマスクだ。
新型のデザインの拘りが最も感じられるのは、荷台を含むリアスタイルだろう。ボディ同様にふくよかなフォルムを与え、さらにテール部に抑揚を与えることで、リアスポイラーのようなデザインに仕上げている。これにより実用車風味を抑え、スペシャルなビークルであることが強調されているようだ。
もちろん、機能性にも抜かりはなく、LEDとなる大型テールランプによる優れた視認性に加え、リヤバンパーにステップを内蔵することで荷台へのアクセス性を高めている。
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