充電できる車といえばモーターのみで走るEVと、モーターとエンジンを併用しながらも充電可能なPHV(プラグインハイブリッド)の2つ。
前者では日産のリーフが、後者ではトヨタのプリウスPHVが、その代表例で、ともに2017年に発売された注目のニューモデル。販売台数では、若干プリウスPHVが僅差でリードしている。自宅に充電設備があるなら、果たしてどちらを選ぶほうが良い?
文:岡本幸一郎/写真:編集部
ベストカー2018年1月26日号『ガチすぎる対決の行方』
電動車としての機能勝るのはリーフ
価格差やルックスの好みや装備の違いなど、この2台の“本質”ではない部分の話はひとまず置いておいて、純粋に機能で考えてみた。
走りに関しては、瞬発力も絶対的な加速性能もハンドリングもリーフのほうが上だ。プリウスPHVも頑張っているけど、いかんせん重い。
フロアにバッテリーを敷き詰めたことで重心が低くヨー慣性モーメントも小さいリーフのほうがずっと気持ちよく走れる。
それなら欲しいのはリーフかというと、そう簡単な話ではない。たとえ家に充電設備があったとしても、今の愛車を手放してEVを購入するのは、どうしても躊躇せずにいられない。
普通の車として使うならプリウスPHV優勢
それは筆者は仕事柄、頻繁に遠出もするし、いつも時間に追われているので出先で充電に何十分もかけていられないから。しかも生活時間が不規則で、夜も家にいるとはかぎらない。
いくら最近では充電設備がずいぶん増えてきたとはいえ、やっぱり手元にあるのがEVのみになるというのは不安だ。
その点、プリウスPHVは、EVらしさを味わえながらも、普通に給油して普通の車と同じようにも使える。そんなわけで愛車を手放して購入するならプリウスPHV、買い足すんだったらリーフかな。
というわけで筆者の場合は、とても複数所有する余裕はないので、配点はリーフと同等だけど、現時点で買うとしたらプリウスPHVとなる。で、一周回ってプリウスで充分という話になっちゃいそうだけど……(苦笑)。
筆者とまったく逆のライフスタイル、すなわちあまり遠出せず、時間の融通が利いて、夜は必ず家に帰ってしっかり寝る規則正しい生活を送っている人なら、たとえ1台のみ所有するとしても、興味があるならぜひリーフにいっちゃって欲しい。
きっと乗るのが楽しみになるはず。思いっきり背中を押してあげたい。
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