三菱自動車はこのほど2021年2月に、新型アウトランダーを発表することを明らかにした。流通ジャーナリストの遠藤徹氏によると、「来年中盤の投入と見られていたが、これを大幅に早めた形」だという。
さて、突如リリースが出された新型アウトランダー。三菱の命運を握る基幹モデルであることは間違いないが、リリースには発売日やパワーユニットを含めた概要の記載はなく、まだ詳細は明らかになっていない。
すでに正式発表まで約2か月となっているが、最前線に情報は伝わっているのか? そして気になるPHEVモデルや関係性が深いとされる日産 エクストレイルはどうなる? 遠藤徹氏がレポートする。
文/遠藤徹
写真/MITSUBISHI、NISSAN、撮影/平野学
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計画前倒し? 新型アウトランダーの概要は年末年始にも明らかに
3代目となる次期型アウトランダーは発表によると「威風堂々」をコンセプトに開発している。外装は次世代のフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を採用。力強いフロントフェイスを強調している。
三菱自動車は2020年7月に中期経営計画策定し公表したわけだが、その中で2021年度に次期型アウトランダー、1年後の2022年度に次期型アウトランダーPHEVを発売すると発表していた。2021年2月は2020年度になるので、多少早めたともいえそうだ。
メーカーの三菱自動車が次期型アウトランダーのデザインの一部と発表時期を明らかにした直後、首都圏にある三菱自動車ディーラーを回ってみると営業担当者は「次期型アウトランダーのデザイン一部公開や2021年2月発表は聞いているが、商品内容はまだ一切明らかになっていない。
年末か来年早々にはアウトラインが通達され、ティザーキャンペーンをスタートさせることになるだろう」とコメントしている。
“姉妹車”新型エクストレイルとの関係は?
新型アウトランダーは、日産が2021年秋にもフルモデルチェンジする次期型エクストレイルとプラットフォーム&基本コンポーネントを共用することが明らかになっているが、さらに一歩進めてボディパネルの一部も同様に仕立てる可能性もある。両社のシナジー効果を高め、コストダウンを図る狙いがある。
現行アウトランダーはホイールベースが2670mmでエクリプスクロスと同じだ。この年末、エクリプスクロスはビッグマイナーチェンジし、PHEV車を設定した。つまり上級シフトし、アウトランダーに車格が近づき、価格も接近した。
いっぽうエクストレイルのホイールベースは2705mmでアウトランダーよりも35mm長い。
したがって次期型の両モデルは同じプラットフォームであれば、ホイールベースも同様で、2750mm程度を採用し、ボディサイズもひと回り大きくなり、上級シフトすることで、エクリプスクロスとの車格の違いを明確にした仕立てとなる可能性が強い。
ただ、新型アウトランダーと新型エクストレイルは、エクステリアデザイン、内装の仕立ては独自になるので、全くの別物といった印象になるはずである。
アウトランダーの現行モデルと次期型の違いは、次期型がフロントフェイスの力強さ、ボディシェルが塊感の強調でワイルドに振った仕立てになると予想される。この点ではラフロード志向の強いエクストレイルに共通したコンセプトといえるかもしれない。
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