新型コロナウイルスの感染拡大が始まってからもうすぐ1年になる。新型コロナウイルス禍による自動車関係における大きな影響の1つが、たくさんの人が集まることでいかにも密になる運転免許の更新手続きだ。
新型コロナウイルス感染拡大の大きな要因となる密を防ぐため、運転免許の更新は最初の緊急事態宣言が発令された2020年4月7日以前の2020年3月中から手続きを行ったうえでの有効期限の3ヵ月延長が数回にわたって行われ、大きなニュースにもなった。
しかし、2021年に入って始まった2回目の緊急事態宣言だが、再び運転免許更新が延長されるのかと思いきや、運転免許更新延長手続きが延長されたというニュースはあまり聞かない。
はたして今、運転免許更新延長手続きはどうなっているのか、モータージャーナリストの永田恵一氏が解説する。
文/永田恵一、写真/ベストカーweb編集部、Adobe Stock(Hanasaki@Adobe Stock)*トップ画像、Adobe Stock@Hachy Ocamy
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■2021年に1月8日に緊急事態宣言が発令されたが……
現在は2021年1月8日から始まった2回目の緊急事態宣言中だが(3月7日での解除が有力という報道が流れているのは喜ばしいことだ)、2回目の緊急事態宣言発令後に運転免許の有効期限が延長されたという話は聞かない。
しかし、調べてみると2020年12月の段階でさらなる運転免許の有効期限延長が決定されていたのだ。警察庁は2020年12月7日に「運転免許の有効期限が令和3年(今年)3月31日までの人を対象に、手続きを行ったうえで3ヵ月間の延長が可能」と発表している。
つまり延長の手続きを繰り返せば、人によってはもともと令和2年3月13日までの有効期限が令和3年6月31日までの最大1年以上の延長が可能になっていたのだ。
警察庁が2回目の緊急事態宣言を想定していたわけではないにせよ、冬場は乾燥することもあり新型コロナウイルスがなくてもインフルエンザが流行しやすいだけに、早期に運転免許の更新による密や感染症拡大を防ぐ対策を行っていたことには拍手を送りたいところだ。
なお、運転免許の有効期限が2020年4月1日以降の人の延長措置が行われる可能性について数ヵ所の都道府県警や運転免許センターに問い合わせてみたところ、回答はすべて「未定」とのことだった。
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