VW(フォルクスワーゲン)ゴルフといえば、Cセグハッチバックの世界のベンチマークであり、日本でも長年輸入車のベストセラーとして親しまれてきた人気モデル。
そのゴルフは欧州では一昨年にフルモデルチェンジして新型が登場。そして日本でもついにこの2月、新型モデルの先行予約が開始された。発売は年内予定のため2年も遅れながらの、まさに待望の日本デビューとなる。
しかし! 今や売れ筋はどのクラスも「SUV」というSUV全盛時代。そんななかで、日本に上陸するハッチバック車の新型ゴルフは、これまでと同じように輸入車の人気モデルという地位を確保することができるのだろうか?
文/石川真禧照 写真/Volkswagen、BMW
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■本国は2019年にデビューしてから大幅に日本導入が遅れた新型ゴルフ
1974年にデビュー(日本発売は1975年)したVWのファミリーカー、ゴルフは45年以上も世界のベストセラーカーとして販売されている。日本市場でも累計約90万台のゴルフが輸入、販売されている。
最新モデルは本国では2019年に販売が開始されたのだが、日本への導入は行なわれなかった。世界的にコロナ禍ということもあり、生産も販売も制約が多く、量販体制が整わなかったのだ。通常なら本国発売の半年後ぐらいにはデビューしてきたが、ついに昨年は発売されなかった。
ようやく2021年2月になり、新型ゴルフは先行受注を開始したのだ。これだけ発売が本国に比べて遅れたのは、もちろんコロナ禍での工場ロックダウンということもあった。さらに「いまさら2ボックスカーで勝負できるのか? やはりSUVが本命」という声もあったという。
■輸入車1位の座を奪われ、2020年は3位へランクダウン
実際にコロナ禍とはいえ、2020年に発売したVWの小型SUVであるTクロスやTロックは着実に販売実績をあげている。特にTクロスは2020年1~12月の外国メーカー車モデル別新車登録台数順位でも、初登場で4位という好位置につけている。
確かにSUVの人気は高い。ベスト10には入っていないが、プジョー2008、3008やボルボXC40、アウディQ2、Q3、メルセデスベンツGLA、BMW X1、X2など魅力的なモデルが揃っている。
こうした新型SUV全盛のなかで、新型ゴルフは本当にこれまでのように人気を集めることができるのだろうか? それでなくてもゴルフは2015年を最後にモデル別1位の座をBMWミニに奪われているのだ。
さらに2位に甘んじていたところ、2020年は3位になってしまった。ゴルフ、ピンチ! である。
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