ドライブレコーダーが普及し、その動画をもとに妨害運転罪で検挙されたというニュースも流れているが、いまだにあおられたという発信がSNSなどを中心に見受けられる。
もちろん頭に血がのぼってあおる側の非が大きいのは事実だが、それに至るまでの経過で、実は自分があおられる原因になっていなかったと言えるのだろうか?
何かしらが原因で起きるあおり運転。こんな運転はあおり運転の原因となる! という、「あおられやすい運転」について、どのような例があるのか? またどのように自身の運転を改めるべきなのか、解説をしていきたい。
文/国沢光宏
写真/編集部、Adobe Stock
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■あおり運転が事件化すると報道されるが運転マナー全般の問題提起は少ない
私は年間2万kmくらいクルマのハンドルを握っているけれど「あおられたこと」など“ほぼ”ない。正確に言えばまれにあるが、すべて「そうでしょうね~」と原因を特定できる。つまり相手を怒らせたから、その仕返しとしてあおられているワケ。こう書くと「どんな条件であってもあおる側が悪い!」と主張する聖人君子もいます。
TVなどの報道もそう。あおるまでのプロセスを一切カットし、あおっているシーンだけ取り上げる。そして「厳罰化だ!」に結びつける。さて。考えて欲しい。人を殺したら死刑になる可能性あるのは誰だって知ってることだろう。なのになぜ殺人事件ってなくならないのか? もっと言えば、TVなどで正論を主張する人に言いたい。
「歌舞伎町に行ってアブなそうの人の進路を塞いでみたら?」。そんなことしないでしょう。泥棒や強盗は絶対ダメ。けれど皆さん外出したり、自宅にいるときはドアに鍵をかける。かけない状態で押し込まれて強盗されたあと「ひどい!」と言っても、受けた被害は取り戻せない。あおり運転の根っこも100%同じだと考えるべきだ。
そもそも追い越し車線をノロノロ走っていたら、それだけケンカ売ってるようなもの。今や3車線ある高速道路の大半で大型トラックは一番右の追い越し車線を通行しちゃいけないことになっているが、そこを100km/h以下で走っていたら、やはり歌舞伎町で進路塞ぐ行為と同じ。ケンカを売ってるんだから必ず怒るヤツは出てくる。
繰り返すが「暴力は犯罪」とわかっていたって殴るヤツはいる。「殴られてからじゃ遅いので、殴られないようにすればいい」と私は言っているワケです。
「外出するときはカギを2つかけましょう」や「録画機能付き監視カメラを付けましょう」も同義語。以下「あおられない運転の方法」についてもう少し詳しく考えてみたい。
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