■4度目の一部改良で6年半が経過
トヨタは2018年4月3日、アクアを一部改良するとともに、特別仕様車「S“Style Black”」を設定、全国のトヨタ系ディーラー(アクアは全店扱い)にて販売を開始した。
今回の改良は、衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンス」において、昼間の歩行者も検知対象に加えた「プリクラッシュセーフティ」を採用。また、駐車場におけるアクセルの踏み間違い時の衝突被害軽減に寄与する「インテリジェントクリアランスソナー」を新規にオプション設定した。
【アクア特別仕様車「S“Style Black”」車両本体価格】
1,979,640円(税込み)
■延命策ではなくお金をかけてモデルチェンジを
現行アクアの発売は2011年12月26日。2度のマイナーチェンジをへて、今回4度目の一部改良を実施して、デビュー後6年半を経過した。
トヨタヴィッツの現行型は2010年12月発売なので7年半。
日産マーチの現行型は2010年7月なので約8年、同キューブは2008年11月登場なので9年半、ホンダフィットは2013年9月なので約5年を迎える。
コンパクトカーのモデルサイクルが長くなってきている。
メーカーにとっては(細かい改良を繰り返して)長く売ったほうが開発費を回収できて都合がいいだろうが、そろそろ新型車を開発してほしいとも思ってしまう。
特にアクアは難しいポジションに立たされている。
アクアよりボディは大きいけれど新世代プラットフォームを採用して開発されたプリウスのほうが燃費も走行性能も優れているし、いっぽうで使い勝手の面や税金の安さなど(近年技術開発がさらに向上したおかげで)さまざまな面で軽自動車のほうが上回っている。こうした風潮のなかで、アクアは多くの既存ユーザーを抱えており、その買い替え需要の受け皿となっている。
そうした状況で現行型に改良を加えて延命させていくのは、マーケティング上もブランド戦略上も、あまり得策とは思えない。こういうクルマこそズバッと予算をかけて新型へ切り替えてほしい。
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