美しい流麗なスタイルをもつ、クーペルックのクルマ。しかし、従来の2ドアのクーペは、使い勝手が悪いことから、現在は徐々にその数を減らしている。そんななか、近年増えてきているのが4ドアのクーペだ。
2ドアのクーペは実用面からあきらめざるを得ない方でも、4ドアのクーペであれば、家族も納得してくれるはず。今回はクーペファンにはうれしい、現在販売されている美しすぎる4ドアクーペをご紹介しつつ、かつて一大ブームを巻き起こした国産4ドアクーペ、そしてクーペルックがSUVに伝播したワケについても触れていく。
文:吉川賢一
写真:ベストカー編集部、TOYOTA、Mercedes-Benz、BMW、Audi
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欧州車に多い4ドアクーペ しかしかつては国産でも
「4ドアクーペ」とはその名の通り、なだらかなルーフを描いたクーペのルックスを持ちながら、ドアを4枚備えたクルマのことだ。
現在、4ドアクーペは欧州車勢に多く、残念ながら現在の国産車ラインアップには、4ドアクーペとよべるモデルは存在しない。しかしながら、かつて、国産の4ドアクーペが一大ブームを巻き起こしたことがある。1985年8月に登場した、トヨタカリーナEDだ。
一大ブームを巻き起こした、カリーナED
バブル期であった1985年8月に登場したトヨタカリーナEDは、サッシュレスの4枚ドアをもつ、ピラーレスハードトップの4ドアクーペであった。傾斜したAピラーとCピラーによって、全高は低く、クーペのようなスタイリングを実現していた。その分、後席は狭かったが、何よりこの流麗なデザインと、4ドアによる使いが手の良さで、一躍人気車となった。
ちなみに「ED」とは、「エキサイティング・ドレッシー」の略。「興奮するボディライン」とでも解釈すればよいのだろうか。なんともセクシーではないか。
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